エンゼルスの大谷翔平

◆ 最終回:今オフFAの大谷。メジャー最高額の争奪戦が始まる

 メジャー開幕直前の日本時間(以下同じ)3月28日、驚きの数字が米経済誌「フォーブス」によって明らかになった。

 今季のメジャーリーガーの総収入ランキングを発表したもので、トップは大谷翔平選手の6500万ドル(約85億1500万円)。同リーグの史上最高額を更新したと伝えている。今季年俸が3000万ドル(約39億3000万円)に対して、CMスポンサー料などグラウンド外収入は3500万ドル(約45億8500万円)と算出している。

 プライスレスな投打の二刀流に加えて、21年にはアリーグのMVP、そして直前のWBCでも文句なしのMVPだから、その価値は天井知らずと言っても過言ではない。

 大谷にとって6年目のメジャー生活が始まる。31日の対アスレチックス戦では開幕投手として先発、打っても「三番・DH」として出場予定だ。

◆ MLBのルール改正は大谷に有利?

 今季のMLBでは、いくつものルール改正が行われる。

 投手としては「ピッチクロック」が採用。試合時間短縮策の一つとして、投手は走者なしの場合は15秒、ありの場合は20秒以内で投球しなければならない。

 野手としては「守備シフトの禁止」で、二塁ベース上を境に両サイドに2人ずつ守備に就かなければならない。近年の極端な守備シフトを禁じるものだ。

 もう一つは「ベースの大型化」。走塁の際の故障を防ぐ意味で一~三塁のベースが15インチ(38センチ)四方から18インチ(46センチ)四方に大きくなる。

 二刀流の大谷にとっては、どれも重要なルール改正だが、準備と対策は練っている。特に「ピッチクロック」には、捕手からサインを受けていては考える時間が少なくなるため、自らの左腕上部に機器を装着してサインを伝える「ピッチコム」を導入。新ルールでは打者も1打席に1回だけしか、「タイム」を要求できない。大谷のような160キロ超のストレートに、スライダー、スプリット、シンカーなど多彩な変化球も駆使する投手にとって、打者も考える時間が少なくなるため、デメリットばかりではない。

 打者・大谷には「守備シフトの禁止」は、これまで右前や中堅に抜けそうな打球をアウトにされてきた分だけ、打率向上にはプラス。「ベース板の拡大」は俊足を生かした盗塁数の増加にもつながる。

 22年には「先発兼DH」での出場を可能にする「大谷ルール」が採用されている。今季のルール改正も、万能型の大谷にとってはむしろ有利に働きそうな気がする。

◆ WBCでの超人的な活躍により相場はさらに高騰

 今季が大谷にとってメジャーでの大きな分岐点となるのは確実視されている。 今オフに火花を散らすと目される契約問題が控えているからだ。

 昨季は3000万ドルの単年契約を結んだメジャーナンバーワン選手が今オフにFA権を取得するとあって、すでに多くの球団から熱視線が寄せられている。去年時点で長期契約の場合の獲得予想額は5億ドル(約655億円)とされてきたが、WBCでの超人的な活躍も手伝って、相場はさらに高騰。今では6億ドル(約786億円)をスタートラインとして、800億円を超すメジャー最高額の争奪戦が、すでに水面下で始まっていると言われる。

 エンゼルスのアート・モレノオーナーは昨年、一度は球団売却を発表しながら、その後「我々はやり残したことがある」と前言を撤回して、大谷の残留を目指す姿勢を明らかにしている。その一方でエ軍にはマイク・トラウト、アンソニー・レンドーン選手ら高額の長期契約選手が多く、それ以上に巨額となる大谷の残留は難しいと見るのが一般的。そこで、ヤンキース、メッツ、ドジャースらの“金満球団”が移籍候補として取りざたされている。

 今回のWBCを見ても、大谷の力量はまだ「底」を見せていない。さらに伸びしろを発揮すれば、最多勝も本塁打王も夢ではない。

 日本国内や、全米ばかりか世界中の野球ファンを虜にした伝説を作る男。

 もはや、その存在は野球の枠を飛び越えている。次の一章にはどんなドラマが待ち受けているのだろう。新たな“大谷劇場”の幕が開いた。

文=荒川和夫(あらかわ・かずお)

【荒川和夫・プロフィール】
1975年スポーツニッポン新聞社入社。野球担当として巨人、西武、ロッテ、横浜大洋(現DeNA)等を歴任。その後運動部長、編集局長、広告局長等を経て現在はスポーツライターとして活動中。

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この記事を書いたのは

荒川和夫

1975年スポーツニッポン新聞社入社。野球担当として巨人、西武、ロッテ、横浜大洋(現DeNA)等を歴任。その後運動部長、編集局長、広告局長等を経て現在はスポーツライターとして活動中

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