トンネル脱出でチームを引っ張ることができるか
巨人は8日、敵地で広島に3-6で敗戦。4連敗で順位は5位まで後退したが、明るい材料も飛び出した。
開幕から絶不調だった坂本勇人が、2打席凡退で迎えた7回表の第3打席で床田寛樹からセンターバックスクリーンに叩き込む今季1号。今季初安打を本塁打で飾った。
すると8回二死一塁の第4打席でも相手2番手の河野佳からレフトへの安打を放ち、この日は4打数2安打。苦しんだ男のバットからようやく快音が響いた。
8日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の江本孟紀氏は、「巨人が浮上するためには坂本と丸ですよ」と苦しむ中軸にハッパをかける。
そのうえで、「特に坂本は今日ダメなら外されるかもしれないというような切羽詰まった状況だった。やっと形の良い打撃、内容の良い本塁打と安打が出ましたね」と坂本の打撃について振り返った。
同じく番組に出演した谷沢健一氏も、「きょうダメだったら打撃を分析して、ちょっと言わせてもらおうかと思っていたところだった」としつつ、「これまで2000本以上の安打を打っている打者。これだけ無安打が続くと、やはり自分で考えて対処してくる。スタメンから外されたり、屈辱的なことも味わっていますから」と自らの力で突破口を開いた34歳を称えた。
開幕戦黒星の後、3連勝からの4連敗で借金2となった巨人。江本氏も言うように、ここからの浮上には中軸を担うベテランの躍動が不可欠だ。この日の快音をキッカケに、“いつもの坂本”に戻ることができるか、引き続き注目だ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』