3月に福田光輝とのトレードで日本ハムからロッテに加入した西村天裕は、ビハインドゲームを中心に13試合・12イニングを投げて、防御率0.00と躍動している。
西村にとって30歳の誕生日となった6日のソフトバンク戦、2-1の6回二死走者なしの場面で登板し、今宮健太を1ボールからの2球目のストレートでセカンドゴロに打たせ、わずか2球で打ち取った。0回1/3を無失点に抑えた西村は、移籍後初めてホールドをマークした。
入団会見の時に今季は“アウトの取り方にこだわっている”と話し、開幕直後の取材でも「球数が少なかったり、最初は球数を費やせずにいい感じに抑えられていた。この前の登板(4月6日の日本ハム戦)はフルカウントまでいってしまいましたけど、アウトになっている。いいかなと思います」と自己評価していた。
開幕から1カ月が過ぎ、現在も「15球くらいで終われている。球数少なくいけていますし、そこはいい方向にいけていると思います」と、自身が納得する投球ができている。少ない球数で打ち取っていく中で、ここ最近の登板では奪三振も多い。0-5の6回に登板した4日の楽天戦では、浅村栄斗を外角にビシッと149キロのストレートを投げ込み見逃し三振、続く島内宏明を148キロのストレートで空振り三振に仕留めるなど、1イニングを投げ2つの三振を奪った。
「去年までは三振にこだわりがあった」と入団会見の時に話していたが、奪三振が増えていることで、三振を取りたい欲などは出てきたりしないのだろうかーー。
「そこは結果であって、結果オーライという感じです。追い込んでそういう場面があれば、狙う時もありますし、ピンチで流れを変えたいという時は狙うかもしれないですけど、基本的には意識していないです」。少ない球数でアウトを取るということを掲げた今季、その考えに全くブレはない。
日本ハム時代は三塁側のプレートを踏んで投げていたが、昨年の夏以降は真ん中のプレートを踏んで投げている。
その理由について「インコースをもっと角度をつけて使っていきたいのと、真ん中のプレートでも外の角度は出ていたので、内の使い方を広げるために真ん中に変えました」と説明した。
その中で、4月20日の日本ハム戦では、奈良間に1ボール1ストライクからの2球目に120キロのインコーススライダーでストライクを奪った。この時のインコースのスライダーが印象に残っているので、インコースの使い方について訊くと、「奈良間の時はたまたま抜けちゃっただけなんですけど、内に角度をつけて投げ込めているので、今のところは有効に使えているのではないかなと思います」と手応え。
「結果が出てきているので、いい方向にいっているんじゃないかなと思います。外だけでなく内の角度もつけられるようになったのは大きいと思います」と、真ん中のプレートを踏んで投げ、結果を残し続けている今、その自信を深めている。
ロッテに加入してから2カ月。日に日にその存在感を高めている。「吉井さんは僕のことを知っていますが、新しいチームに来て、新しい感じで見てくれているので、ノビノビというかどんどんいけているのではないかなと思います」。環境が新しくなったこと、今季から取り組む“アウトの取り方”など、考え方の変化が西村にプラスに働いている。
「どういう場面で投げてもしっかり抑えて、勝ちパターンに入っていけるようにやっていきたいです」。結果を残し続けた先に“勝利の方程式”入りも見えてくる。
取材・文=岩下雄太
西村にとって30歳の誕生日となった6日のソフトバンク戦、2-1の6回二死走者なしの場面で登板し、今宮健太を1ボールからの2球目のストレートでセカンドゴロに打たせ、わずか2球で打ち取った。0回1/3を無失点に抑えた西村は、移籍後初めてホールドをマークした。
今季はこだわる“アウトの取り方”。現状は?
開幕から1カ月が過ぎ、現在も「15球くらいで終われている。球数少なくいけていますし、そこはいい方向にいけていると思います」と、自身が納得する投球ができている。少ない球数で打ち取っていく中で、ここ最近の登板では奪三振も多い。0-5の6回に登板した4日の楽天戦では、浅村栄斗を外角にビシッと149キロのストレートを投げ込み見逃し三振、続く島内宏明を148キロのストレートで空振り三振に仕留めるなど、1イニングを投げ2つの三振を奪った。
「去年までは三振にこだわりがあった」と入団会見の時に話していたが、奪三振が増えていることで、三振を取りたい欲などは出てきたりしないのだろうかーー。
「そこは結果であって、結果オーライという感じです。追い込んでそういう場面があれば、狙う時もありますし、ピンチで流れを変えたいという時は狙うかもしれないですけど、基本的には意識していないです」。少ない球数でアウトを取るということを掲げた今季、その考えに全くブレはない。
真ん中のプレートを踏んで投げる
日本ハム時代は三塁側のプレートを踏んで投げていたが、昨年の夏以降は真ん中のプレートを踏んで投げている。
その理由について「インコースをもっと角度をつけて使っていきたいのと、真ん中のプレートでも外の角度は出ていたので、内の使い方を広げるために真ん中に変えました」と説明した。
その中で、4月20日の日本ハム戦では、奈良間に1ボール1ストライクからの2球目に120キロのインコーススライダーでストライクを奪った。この時のインコースのスライダーが印象に残っているので、インコースの使い方について訊くと、「奈良間の時はたまたま抜けちゃっただけなんですけど、内に角度をつけて投げ込めているので、今のところは有効に使えているのではないかなと思います」と手応え。
「結果が出てきているので、いい方向にいっているんじゃないかなと思います。外だけでなく内の角度もつけられるようになったのは大きいと思います」と、真ん中のプレートを踏んで投げ、結果を残し続けている今、その自信を深めている。
ロッテに加入してから2カ月。日に日にその存在感を高めている。「吉井さんは僕のことを知っていますが、新しいチームに来て、新しい感じで見てくれているので、ノビノビというかどんどんいけているのではないかなと思います」。環境が新しくなったこと、今季から取り組む“アウトの取り方”など、考え方の変化が西村にプラスに働いている。
「どういう場面で投げてもしっかり抑えて、勝ちパターンに入っていけるようにやっていきたいです」。結果を残し続けた先に“勝利の方程式”入りも見えてくる。
取材・文=岩下雄太