新“8回の男”候補も登場で一気に上昇気流へ?
巨人は20日、本拠地で中日に6-2で快勝。連勝を4に伸ばし、40戦目にして勝率を5割に戻した。
この日は2回に相手のタイムリーエラーで先制に成功すると、3回には主砲・岡本和真に適時打。序盤から主導権を握ると、5回に5番の大城卓三が満塁本塁打の大仕事。ひと振りでリードを6点に拡げた。
投げては先発のフォスター・グリフィンが来日最多112球の熱投で6回を2失点。課題の終盤は育成から復帰した中川皓太からトレードで新加入の鈴木康平とバトンを繋ぎ、9回は高梨雄平が3人で締めて逃げ切りに成功した。
20日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した谷繁元信氏は、チームを5割復帰に導いた大城卓三の躍動について「打率も3割以上(.313)を残していますし、捕手としても貢献していますよね」と熱視線を送る。
今季は捕手として37試合でスタメンマスクを被り、ここまで19勝18敗と勝ち越しがひとつ。谷繁氏も「もともとベンチは打撃の方にかなり期待をして起用していたと思いますが、ようやく捕手として期待に応えることができているのかなと」と語り、30歳の本格化に太鼓判を押した。
また、この試合で勝利のバトンを繋いだ中川と鈴木の2人についても、「この試合は4点リードがあって、まだ緩い展開での登板だった」としつつ、「それでも、これまでいなかった新たな2人が加わってくれたというのは、巨人の投手陣にとっては大きい」と強調。
今後に向けては「本当に痺れる場面になった時に、どんな投球ができるのか。ここはこれから見て行かなければいけないところかなと思います」とした。
同じく番組に出演した江本孟紀氏も、戦列に加わって間もない2人の抜擢に関して「候補がいないので、どんどん使うというのがベンチの姿勢ですよね」と厳しい台所事情に触れながら、「少し前の調子の悪い時期に、原監督は“6月には整える”と言っていた。逆に言えば、それまでは思い切った起用をするということだと思う。今日は結果も良かったですし、監督としても良かったのではないかなと」と巨人の現状を分析した。
好調な扇の要がチームに安定感をもたらし、新戦力が勢いを呼び込むことで一気の上位進出へ。
4連勝と5割復帰、交流戦前に陣容が整いつつある巨人の逆襲がはじまるのか。今後の戦いから目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』