6勝はハーラー単独トップ
阪神は27日、本拠地での巨人戦に3-2で勝利。先発の大竹耕太郎が7回無失点の好投を見せ、開幕から無傷の6連勝を飾った。
初回は2本の安打を浴びてピンチを招くも、低めを丁寧に突く投球で立ち上がりを無失点で切り抜ける。その後、試合は相手先発フォスター・グリフィンとの緊迫した投手戦となり、6回まで両者ゼロ行進が続いた。
0-0のまま迎えた7回裏、阪神は二死ながら二塁に走者を置いた状態で9番・大竹に打順が巡る。ここでベンチは代打・渡邉諒を決断すると、最後は敬遠気味の四球となり、二死一・二塁で打順は1番へ。このチャンスに近本光司がセンターへの適時打を放ち、試合の均衡が破られた。
なおも二死二・三塁から中野拓夢にも2点適時打が飛び出し、阪神はこの回一挙3得点。9回に2点を返されるも、最後は加治屋蓮がリードを守り切って3-2の勝利。大竹が今季6勝目を掴んだ。
27日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した平松政次氏は、大竹の投球について「ボールはそんなに速くないですが、コースにキッチリと投げられる。それでいて今日も四球はなく、今季ここまで四球は3つだけですよ」と制球力の良さを強調。
続けて、「スピードはなくとも、コントロールが良く四球を出さないで投げていけば、そんなに点は取られないということです」と語り、大竹の投球術を称えた。
また、代打を出された時点ではまだ0-0だったため、7回がもし無得点に終わっていれば、大竹のハーラー単独トップ浮上は実現していなかったことになる。それでも味方がなんとか1点をもぎ取り、近本の適時打の際にはベンチで涙を流して喜ぶ大竹がカメラに映し出された。
「良いシーンでしたよね」と振り返ったのは、同じく番組に出演していた坂口智隆氏。「やっぱりチームスポーツですから、こういう熱いものを見ると、野手も嬉しいと思います」とし、「阪神の雰囲気の良さ、一体になってみんなで熱く戦っているなという感じがします」とコメント。
7連勝が止まった直後の7連勝と勢いが止まらない阪神の“雰囲気の良さ”が全面に出たシーンだったと、解説陣も目を細めた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』