日本ハム・万波中正 (C) Kyodo News

◆ 両リーグ最速で10号到達

 “元スーパー中学生”の打棒が止まらない──。

 プロ野球では30日からセ・パ交流戦が開幕。その初日、最北端・北海道のエスコンフィールドで勝利を挙げたのは、地元の日本ハムだった。

 ヤクルトとの一戦に2-1で競り勝ち、これで5月の月間勝ち越しが決定。投げては先発の上原健太が6回1失点の好投で今季初勝利を挙げ、打っては今季4度目の4番起用となった万波中正が2発を含む3安打・2打点の大活躍。チームの全打点を叩き出し、終わってみればこの2発が勝敗を分けるポイントとなった。

 両リーグ最速で2ケタ本塁打に到達し、今や全国区になろうとしている23歳のスラッガー。遡ること7年前、まだ無名の中学生だった万波を取り上げた番組があった。現在も日本テレビで放送中の『Going! Sports & News』である。

 番組では、元阪神の赤星憲広氏が東練馬リトルシニアに所属していた万波の練習風景を取材。中3にして身長188センチ・体重90キロというプロ顔負けの体格を誇っていたこともあり、1学年上で当時高1にして将来のドラ1候補と呼ばれていた“スーパー高校生”の清宮幸太郎と比較されたほどだった。

 奇しくも後にチームメートになる2人だが、清宮は7球団による競合の末、2017年のドラフト1位で日本ハムに入団。万波はその1年後に、横浜高校からドラフト4位で入団した。プロ入り前は知名度も期待感も清宮が大きく上回っていたのは、プロ野球ファンならよく知るところだろう。

◆ かつて“目標”に挙げた選手

 プロ入り後は清宮が1年目から7本塁打をマーク。6年目の今季まで40本塁打を積み上げているが、今年4月に左腹斜筋筋損傷に見舞われ、現在は戦列を離れている。

 一方で、万波は初安打を記録したのが3年目とやや出遅れた。しかし、4年目の昨季に14本塁打を放つと、今季は両リーグで単独トップの11本塁打を放ち、その素質を完全開花させようとしている。

 前出の番組内において、“目標とする選手”を聞かれた万波は、当時マーリンズに所属していたジャンカルロ・スタントン(現・ヤンキース)の名前を挙げていた。23歳のシーズンまでに117本塁打を放っていたスタントンだが、初めて本塁打王に輝いたのは24歳のシーズンだった。

 万波は4月に23歳になったばかり。メジャーと日本で舞台は違うが、もし今季この若さで本塁打王に輝くことになれば、目標だった“スタントン超え”を果たすことになる。

 “元スーパー中学生”の活躍もあって、5月の成績を13勝11敗とした日本ハム。月間勝ち越しを確定させ、3位ソフトバンクの背中もぼんやりと見えてきた。

 上位追撃のキーマンとなるか。交流戦で最高のスタートを切った万波中正のさらなる活躍に期待したい。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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