高橋周平の一打でシーソーゲームに勝利
中日は1日、敵地でのソフトバンク戦に6-5で勝利。前日に最下位を脱出した勢いのままに、交流戦最初のカードで勝ち越しに成功した。
先発の柳裕也は初回に2点を失うも、直後の2回表に福永裕基の犠飛などですぐに同点。3回に1点を勝ち越されても、5回表の満塁のチャンスで細川成也が2点適時二塁打。試合をひっくり返した。
7回には福永のソロで1点を加えながら、その裏に柳田悠岐の適時打で1点を返され、さらに栗原陵矢の安打に守備のミスが重なり、5-5と試合を振り出しに戻されてしまう。それでも8回、途中出場の高橋周平の適時二塁打が決勝点となり、なんとかシーソーゲームをモノにした。
1日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した井端弘和氏は、殊勲の高橋周について「途中出場が続いていたんですが、ファーストストライクを思い切り叩けましたよね」と1ボールからの2球目を捉えた積極性を評価。
そのうえで「ベンチやみんなが長打を打ってほしいところで、期待に応える勝ち越しのタイムリー。まだまだ若手だけでは上がれないと思いますので、中堅やベテランも活躍することが上に行く要素だと思います」と語り、ルーキーや若手の活躍が光るチームの中で、経験豊富なベテランの活躍を浮上のポイントに挙げた。
また、MCを務めた野村弘樹氏は「細川の逆転打」のシーンに注目。「前の打者・ブライト(健太)が死球で、その後に落ちるボールが続いた中で外のストレートを打った」とジョー・ガンケルとの対決を振り返りながら、「外のストレートで行った捕手の心理」をレジェンド捕手の大矢明彦氏に質問した。
大矢氏はこのシーンについて、「(2ボール・2ストライクから)もう1球ボールにしたくなかったので、ピッチャーもボール球を投げられないという風になっちゃった」とコメント。
続けて「バットを振らないとボールになると思うと、やはり真っすぐになってしまう。特に外国人投手はボールを投げたくないとなると、真ん中付近になる」とも。最後は「細川の方がよく我慢したなという感じ」とし、落ちる球を2つ空振りした後、追い込まれながらも2球見送ってストレートを弾き返した打者が一枚上手だったと分析した。
これまでは貧打に苦しむシーンも多かった中日だが、ソフトバンクとの3連戦は13安打・10安打・10安打と全試合で2ケタ安打を記録するなど打線の状態は上向き。
交流戦を機に立浪竜の反撃がはじまるのか、好スタートを切った中日の今後の戦いに注目だ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』