完全再現はならずも“歓喜の瞬間”が蘇る
DeNAは3日、横浜スタジアムでスペシャルイベント『GET THE FLAG! SERIES 2023』を開催。今回は対戦相手が西武ということで『BACK TO THE 1998 BAYSTARS』と題し、1998年シーズンの日本シリーズを戦った両軍のレジェンドOBがハマスタに集結した。
ビジョンには1998年の日本シリーズ・第6戦の日本一決定の瞬間のメンバーとスコアが映し出され、リリーフカーに乗って大魔神・佐々木主浩氏が登場。捕手には谷繁元信氏、ショートには現在のチームでコーチを務めている石井琢朗氏、ファーストにも同じくコーチを務める鈴木尚典氏が就き、セカンドには伝説の助っ人ロバート・ローズ氏が入った。
さらにバッターボックスには西武OBの金村義明氏が立ち、まさに25年前の歓喜の瞬間を再現するシチュエーションが完成。本来は二ゴロで4-6-3の併殺で終わったところ、今回は遊ゴロで完全再現とはならなかったが、レジェンドOBたちにはスタンドを埋めたファンから大きな拍手が送られた。
ローズ氏は「言葉にするのが難しいくらい感動して、またナーバスにもなりました。だいぶ緊張しましたけど、周りを見ると石井がいて、鈴木がいて、谷繁がいて、佐々木さんがいたので、懐かしい思いに浸って言葉にならないくらい感動しました」と感激。
また、「自分が入団した1993年以来の付き合い」だという三浦大輔監督とも「思い出話や近況などを昨日いっぱい話しました」とのことで、久々の再会を楽しんだと言う。
本来ならローズの元に飛んでくるはずの打球がショートに行ったことには、「実は金村さんに20ドル渡して、“頼むから自分のところではなくショートに打ってくれ”とお願いしました」とジョークで周囲を笑わせながら、「自分は腰が悪いので、どんな打球が来るか緊張していたのですが、結果的には良い形になったのではないでしょうか」と満足げに振り返った。
最後は「最近の試合はよく見ているのですが、コーチ・スタッフは優勝経験のあるメンバーで、チームの基礎を築き上げた人たちがいまコーチになっていることは素晴らしいことだと思います」と現在2位のチーム状況も把握した上で、「この勢いで、優勝目指して頑張って欲しいと思います」とエールを送った。
取材・文=萩原孝弘
コメント
▼ 佐々木主浩氏
ボビー(ローズ)を含め、久しぶりにみんなと会えて嬉しかったです。
当時は一緒に旅行に行くほど仲が良く、ハワイで待ち合わせしたのが思い出です。
ベイスターズの歴史の中ではボビーが一番の外国人選手。当時一緒にプレーできて本当に良かったです。
▼ 谷繁元信氏
久しぶりにベイスターズのユニフォームに袖を通して、何よりも楽しんでしまいました。
今年のベイスターズはチャンスがある位置にいるので、我々98年組ではなく、2023年組と言われるように頑張ってほしいです。
優勝のためにはファンの皆さんの応援が必要なので、後輩たちへ今まで以上の応援をお願いします。
▼ 金村義明氏
今日はピンチヒッターで出ることがわかってたのでとても楽しかったです。
25年前は急遽の出番でした。今日は準備ができ、バットが振れていたのでセカンドゴロではなく、ショートゴロでした。
ありがとうございました。