「もう1回やり返してほしい」

　阪神は15日、本拠地でのオリックス戦に2－3で敗戦。9回に登板した湯浅京己は1回を投げきることができず、2失点の内容で今季2敗目を喫した。

　1点リードで迎えた9回表、甲子園のマウンドには湯浅が登場。しかし、一死走者なしで迎えたパ・リーグ首位打者の頓宮裕真との対決で、高めに浮いた変化球を捉えられて痛恨の被弾。同点に追いつかれてしまう。

　次の打者を打ち取って二死までこぎつけたものの、迎えた杉本裕太郎との対戦では7球目に投じた真ん中付近の速球を捉えられ、高々と舞い上がった打球はレフトスタンドへ。2発被弾で逆転を許し、ベンチは交代を告げた。


　ここ3登板で2敗を喫するなど不調に苦しむ右腕に対し、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した池田親興氏は「高いんですよね。2発ともボールが高い」とボールの高低を操り切れない点に注目。

　続けて「もう少し低めに球が行った時に、打ったら思ったよりも球が動いているというのが彼の良さなんですが、高めではその変化をあまり感じないんですよね。バッターにとっては動いた分だけ今度は打ちやすい球に変化している」と不調の要因を分析した。


　また、番組MCを務めた野村弘樹氏が「やっぱりちょっと疲れもあるのかなと……。球速は出ているので、後は質の問題じゃないですか」と勤続疲労の影響を懸念すると、池田氏は「1回こういう風になるとプレッシャーもかかってくる。結果を出さなきゃいけないし、そういう期待を受けてきたピッチャーなので……」とコメント。

　登板過多による影響や、守護神というポジションの重圧に苦しんでいるとの見方を示したうえで、「彼が出てくると周りは期待するじゃないですか。そういう1点を争う場面で出てくるピッチャーですから、結果が非常に重たくなってくるんですけど、もう1回やり返してほしいですね」と最後はエールを送った。


☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』