ロッテの高卒新人たちは数年後、一軍で活躍することを目標に体づくりを行っている。
これまでも、高卒1年目の投手はランニングやウエートトレーニング、体幹トレーニングなどを徹底的に行ってきた。近年は体づくりと投げる体力がついた投手に関しては、ファームでも1年目から登板機会があったが、基本的に高卒1年目は体づくりがメインだ。現在一軍で活躍する佐々木朗希は高卒1年目は一、二軍ともに登板がなく、種市篤暉も高卒1年目は二軍で1試合、岩下大輝も高卒1年目は二軍で2試合の登板だった。
今年プロ入りした育成1位の吉川悠斗(浦和麗明高)は「まず体を大きくすることを第一にやっています。それと並行して体幹を鍛えられるようにしています」と目的意識を持って体づくりに励む。
大谷智久二軍チーフ投手コーチは高卒新人について、「コンディショニング部門の方々が、球団を含めて怪我をさせない体、これから長い野球人生をやっていく中で土台を作る期間なので、慎重にやりながら、投げることの技術的な向上もあるんですけど、まずは体づくり。それが数値として目に見えて現れるというところを共有してやっているので、まずは野球ができる体づくりというイメージですね」と球団全体がひとつになって、高卒新人投手たちを支えている。
吉川は「数値、体重とかは毎日計っているんですけど、そういうのを見ても体重が増えているなというのもあります。ピッチングも最近始めたんですけど、結構強い球がいく日が増えたなというのがあるので、目に見えてというか、自分の中では(成果が)現れているのかなと思います」と順調そのものだ。
同じく育成2位の白濱快起(飯塚高)は「トレーニング、筋量を上げる。体重も今は入ってきて7、8キロ大きくなっていますし、順調にきているのかなと思います」とプロ入りした時の体重87、8キロから現在は95キロまでアップ。新人自主トレの時から比べても、体の厚みが増した印象だ。
体づくりが重点ではあるが、今後どういうステップを踏んでいくのか気になるところ。
「まだまだ高卒1年目の子達は体ができていないと思いますので、その辺は体づくりがメインになるのかなと思いますし、怪我をしてしまうと野球ができなくなってしまう。僕らとしても不本意ですし、野球ができない環境に僕はしたくないと思っているので、そこは慎重に本人とコミュニケーションを取りながら、いろんな人と相談しながら、いいものを提供できるようにという考えをみんな持っています」(大谷コーチ)。
体づくりと並行して、ブルペンに入って投げ込みをしたり、プロの生活、プロ野球というものに慣れていくというところなのだろうかーー。
「そうですね、環境に慣れることももちろん必要ですし、なかなか育った環境もみんな違うので、ストレスを抱えたり1年間の流れをまだ知らないと思うのでね、その辺を気にしながら元気な時に段階を踏んで、投球レベルをあげていく。それがいついつと決めるのではなくて、積み重ねでこの日に登板できるかなというのを探りながら。基本的には体づくりがメインですね」(大谷コーチ)。
例年高卒1年目の投手は体づくりがメインで、夏頃に実戦デビューを飾り、10月のフェニックスリーグで実戦経験を積んでいくというケースが多かったが、そこを目指しているわけではないという認識で良いのだろうかーー。
「もちろんある程度のプランはありますけど、そこに当てはめようとしてしまうと、ズレが出てしまう。プランは組みますけど、常にコミュニケーションを取りながら、このタイミングで投げさせるのがあっているのかなというのを常に確認して、キャッチボールの投げ方だったり、メカニック的なところも色々体が大きくなってくると変化が出てくる。その辺は慎重に観察しながら、話をしながら。できるだけ早い方がいいんですけど、体ができていない状態で投げることはできますが、そうすると体が壊れてしまう。そこだけは慎重にいきたいというところですね」(大谷コーチ)
選手たちも数年後を見据えてしっかりトレーニングを積んでいる。
「一番あるべき姿は一軍で活躍することだと思っていますし、そのためにこの数年間はしっかり二軍で経験を積んで、体を鍛えて数年後の準備ができたらと考えています」(吉川)
「数年後に一軍に活躍するのがいちばんの目標。そのために今を大事にというか、そのために向けて体づくりをやっています」(白濱)
同じく高卒ではドラフト3位・田中晴也(日本文理高)、高卒2年目には秋山正雲、田中楓基、永島田輝斗と、数年後一軍の戦力になるため、ファームで鍛えている。高卒4年目の佐々木朗希は先発ローテーションに欠かせない存在になり、同期の横山陸人も現在一軍で7試合連続無失点中。育成選手という視点で見れば、森遼大朗も4年間みっちりとファームで経験を積み、高卒4年目にはファームで最多勝利のタイトルを獲得。同年オフに支配下選手となり、6年目の今季一軍でプロ初勝利を飾った。高卒の若手投手たちは順調に育ってきている。彼らに続けと、高卒新人たちもロッテ浦和で汗を流していく。
取材・文=岩下雄太
これまでも、高卒1年目の投手はランニングやウエートトレーニング、体幹トレーニングなどを徹底的に行ってきた。近年は体づくりと投げる体力がついた投手に関しては、ファームでも1年目から登板機会があったが、基本的に高卒1年目は体づくりがメインだ。現在一軍で活躍する佐々木朗希は高卒1年目は一、二軍ともに登板がなく、種市篤暉も高卒1年目は二軍で1試合、岩下大輝も高卒1年目は二軍で2試合の登板だった。
今年プロ入りした育成1位の吉川悠斗(浦和麗明高)は「まず体を大きくすることを第一にやっています。それと並行して体幹を鍛えられるようにしています」と目的意識を持って体づくりに励む。
大谷智久二軍チーフ投手コーチは高卒新人について、「コンディショニング部門の方々が、球団を含めて怪我をさせない体、これから長い野球人生をやっていく中で土台を作る期間なので、慎重にやりながら、投げることの技術的な向上もあるんですけど、まずは体づくり。それが数値として目に見えて現れるというところを共有してやっているので、まずは野球ができる体づくりというイメージですね」と球団全体がひとつになって、高卒新人投手たちを支えている。
吉川は「数値、体重とかは毎日計っているんですけど、そういうのを見ても体重が増えているなというのもあります。ピッチングも最近始めたんですけど、結構強い球がいく日が増えたなというのがあるので、目に見えてというか、自分の中では(成果が)現れているのかなと思います」と順調そのものだ。
同じく育成2位の白濱快起(飯塚高)は「トレーニング、筋量を上げる。体重も今は入ってきて7、8キロ大きくなっていますし、順調にきているのかなと思います」とプロ入りした時の体重87、8キロから現在は95キロまでアップ。新人自主トレの時から比べても、体の厚みが増した印象だ。
体づくりが重点ではあるが、今後どういうステップを踏んでいくのか気になるところ。
「まだまだ高卒1年目の子達は体ができていないと思いますので、その辺は体づくりがメインになるのかなと思いますし、怪我をしてしまうと野球ができなくなってしまう。僕らとしても不本意ですし、野球ができない環境に僕はしたくないと思っているので、そこは慎重に本人とコミュニケーションを取りながら、いろんな人と相談しながら、いいものを提供できるようにという考えをみんな持っています」(大谷コーチ)。
体づくりと並行して、ブルペンに入って投げ込みをしたり、プロの生活、プロ野球というものに慣れていくというところなのだろうかーー。
「そうですね、環境に慣れることももちろん必要ですし、なかなか育った環境もみんな違うので、ストレスを抱えたり1年間の流れをまだ知らないと思うのでね、その辺を気にしながら元気な時に段階を踏んで、投球レベルをあげていく。それがいついつと決めるのではなくて、積み重ねでこの日に登板できるかなというのを探りながら。基本的には体づくりがメインですね」(大谷コーチ)。
例年高卒1年目の投手は体づくりがメインで、夏頃に実戦デビューを飾り、10月のフェニックスリーグで実戦経験を積んでいくというケースが多かったが、そこを目指しているわけではないという認識で良いのだろうかーー。
「もちろんある程度のプランはありますけど、そこに当てはめようとしてしまうと、ズレが出てしまう。プランは組みますけど、常にコミュニケーションを取りながら、このタイミングで投げさせるのがあっているのかなというのを常に確認して、キャッチボールの投げ方だったり、メカニック的なところも色々体が大きくなってくると変化が出てくる。その辺は慎重に観察しながら、話をしながら。できるだけ早い方がいいんですけど、体ができていない状態で投げることはできますが、そうすると体が壊れてしまう。そこだけは慎重にいきたいというところですね」(大谷コーチ)
選手たちも数年後を見据えてしっかりトレーニングを積んでいる。
「一番あるべき姿は一軍で活躍することだと思っていますし、そのためにこの数年間はしっかり二軍で経験を積んで、体を鍛えて数年後の準備ができたらと考えています」(吉川)
「数年後に一軍に活躍するのがいちばんの目標。そのために今を大事にというか、そのために向けて体づくりをやっています」(白濱)
同じく高卒ではドラフト3位・田中晴也(日本文理高)、高卒2年目には秋山正雲、田中楓基、永島田輝斗と、数年後一軍の戦力になるため、ファームで鍛えている。高卒4年目の佐々木朗希は先発ローテーションに欠かせない存在になり、同期の横山陸人も現在一軍で7試合連続無失点中。育成選手という視点で見れば、森遼大朗も4年間みっちりとファームで経験を積み、高卒4年目にはファームで最多勝利のタイトルを獲得。同年オフに支配下選手となり、6年目の今季一軍でプロ初勝利を飾った。高卒の若手投手たちは順調に育ってきている。彼らに続けと、高卒新人たちもロッテ浦和で汗を流していく。
取材・文=岩下雄太