「勝負所での一本が光った」
20日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、出演した解説者たちがパ・リーグの後半戦を展望。首位ターンを決めたオリックスのキーマンとして、野村弘樹氏は森友哉の名前を挙げた。
FAでオリックスにやってきた10年目・27歳は今季ここまで63試合に出場して打率.286(227-65)、本塁打12、打点38をマーク。攻守両面でチームを牽引する働きを見せていたが、7月1日の日本ハム戦で左の太ももを故障したため現在は戦列を離れている。
森の印象について、野村氏は「勝負どころでのバッティングが光っていた」と語り、「キャッチャーには若月(健矢)がいるんですが、攻撃を考えたら森の力はかならず必要になってくる。森が帰ってくればもっと最強になる、というイメージなので一日でも早く帰ってきてほしいというのがベンチの願いだと思います」と早期の復帰がチームの命運を握るとした。
また、同じく番組に出演した大矢明彦氏も「左バッターということもありますし、打てて守れるキャッチャーという本当に貴重な選手ですよね」と森の“希少価値”を強調したうえで、「自分で行きたいと言って選んだ道だったので、肉離れは本当に残念」とアクシデントでの離脱はチームだけでなく、森自身にとっても大きな痛手になったと解説する。
それでも、「森が出られない状態でも若月がいて、何とかカバーできるのがオリックスの強さだと思う」と続け、扇の要には経験豊富な若月がおり、打線も好調・頓宮裕真に加えて7月はレアンドロ・セデーニョが絶好調。一人に依存することなく、誰かの不在をまた別の選手がカバーすることで安定した戦いができている点をチームの強さとして挙げた。
元はと言えば、長年に渡って打線の中核を担った吉田正尚のメジャー移籍もあり、攻撃力の低下が心配されていた開幕前のオリックス。しかし、ふたを開けて見れば前半戦を終えた段階のチーム打率.254はリーグトップで、本塁打70も総得点320もリーグ最多を誇っている。
無念の離脱という悔しさをバネにして戻ってくる森友哉をどの位置で迎え入れることができるか。リーグ3連覇をめざすオリックスにとって、大きなポイントとなりそうだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』