「いつも通り勝ちに貢献できるような投球をして、アグレッシブに行きたいね!」。
ロッテは今週3位・ソフトバンク(ZOZOマリン)、首位・オリックス(京セラD大阪)とリーグ優勝を目指す上で非常に重要な1週間になるが、その先陣を切るのがC.C.メルセデスだ。
メルセデスは今季ここまで17試合・91回2/3を投げて3勝6敗、防御率2.95。ソフトバンク戦は今季1試合・5回2/3を投げて1失点だ。6月16日のDeNA戦から白星が遠ざかっているが、オールスター明けは3試合に先発し、いずれもクオリティスタート(6回3自責点以内)をクリア。8月は月間防御率0.75と抜群の安定感だ。
ロッテは7月終了時点で、47勝35敗4分の貯金「12」、首位・オリックスと3ゲーム差の2位だったが、8月は前カードの楽天との3連戦に2勝1敗で勝ち越したものの、4連敗、3連敗などがあり、月間成績は7勝11敗。首位・オリックスとは今季最大の7.5ゲーム差に広げられてしまった。残り試合数を考えると、オリックスの動向を気にするというよりも、まずは大逆転優勝するためにも勝ち続けるしかない。
これまで何百回も述べているがロッテは好不調の波が大きく大型連勝したかと思ったら、突然連敗したり、その逆もある。この先の戦いが全く読めないチームだ。今季も7月24日のソフトバンク戦に0-1の9回に守護神・オスナから角中勝也が劇的な逆転サヨナラ2ランを放ち、ソフトバンクに同一カード3連勝し勢いに乗るかと思われたが、翌25日の西武戦に完封負けするなど2連敗。7月下旬から2度の3連敗に4連敗と8月上旬は悪い方の波がきていた。となると、良い波が来る可能性もある。
今季は春先から勝負所に向けて、先を見据えた選手起用を投打ともにしてきた。野手でいえば、ショートの藤岡裕大と友杉篤輝を併用で起用したり、リリーフ陣も“勝ちパターン”のペルドモ、益田直也が連投中ではなかったが、7月9日の日本ハム戦では8回・澤村拓一、9回・横山陸人で逃げ切ったことも。オールスター明けも8月4日の楽天戦で5-3の7回に横山、ペルドモが連投中ではなかったが8回は坂本光士郎、東妻勇輔、9回は守護神・益田が連投中ではなかったが東條大樹の継投で逃げ切った。
小野晋吾投手コーチは「できるだけ疲労を溜めないのもそうですし、状態を維持していくために色々試行錯誤している感じです」と、リリーフ陣の疲労を溜めないようにオールスター明けは、ベンチ外の日を多く作っている。8月8日(火)の週〜2週連続でリリーフ陣は1週間に3登板した投手はおらず、最高でも1週間に2試合の登板だった。
ロッテが大逆転優勝、今週の6連戦を勝ち越すためにも、先制点を奪い、そのリードを投手陣が守り切る必要がある。投打共に主力の故障者が続出する中で、開幕から白星を積み重ねられてきたのも投手陣が安定していたからこそ。その投手陣に疲れが見えているのは気になるところだが、ここを踏ん張ってチームに白星をもたらしたい。
ここ数年は、シーズン最終盤までリーグ優勝を狙える位置にいながら最後の最後に勝ちきれなかった。20年は10月9日の首位・ソフトバンク戦に勝利しゲーム差なしとしたが、翌日からシーズン終了まで7勝17敗1分、終わってみればリーグ優勝したソフトバンクに14ゲーム差つけられた2位だった。翌21年も一時は2位・オリックスに4ゲーム差をつけ首位を走っていたロッテだが、1勝すれば優勝マジックが点灯する9月28日からの2位・オリックスとの3連戦に3連敗、その後2位ながら優勝マジック9が点灯したものの、最後の最後で涙をのんだ。
今年は8月21日時点で、首位・オリックスと「7.5」差の2位。現実的にはリーグ優勝に向けてかなり厳しいゲーム差だ。ただ、ロッテというチームは何かをきっかけに突然大型連勝ということもある。そこに賭けるしかない現状に悔しさ、もどかしさはあるが、形振り構わず、今は勝ち続けるしかない。過去を変えることはできないが、未来は変えることができる。ロッテの選手たちには、熱いマリーンズファンがついている。ファンの声援を力に、泥臭く、勝利への執念を見せてほしい。
取材・文=岩下雄太
※お詫びと訂正
初出時に7月25日の西武戦からの成績に誤りがございました。大変申し訳ございませんでした。
ロッテは今週3位・ソフトバンク(ZOZOマリン)、首位・オリックス(京セラD大阪)とリーグ優勝を目指す上で非常に重要な1週間になるが、その先陣を切るのがC.C.メルセデスだ。
メルセデスは今季ここまで17試合・91回2/3を投げて3勝6敗、防御率2.95。ソフトバンク戦は今季1試合・5回2/3を投げて1失点だ。6月16日のDeNA戦から白星が遠ざかっているが、オールスター明けは3試合に先発し、いずれもクオリティスタート(6回3自責点以内)をクリア。8月は月間防御率0.75と抜群の安定感だ。
首位・オリックスと「7.5」差の2位
これまで何百回も述べているがロッテは好不調の波が大きく大型連勝したかと思ったら、突然連敗したり、その逆もある。この先の戦いが全く読めないチームだ。今季も7月24日のソフトバンク戦に0-1の9回に守護神・オスナから角中勝也が劇的な逆転サヨナラ2ランを放ち、ソフトバンクに同一カード3連勝し勢いに乗るかと思われたが、翌25日の西武戦に完封負けするなど2連敗。7月下旬から2度の3連敗に4連敗と8月上旬は悪い方の波がきていた。となると、良い波が来る可能性もある。
春先から先を見据えた選手起用
今季は春先から勝負所に向けて、先を見据えた選手起用を投打ともにしてきた。野手でいえば、ショートの藤岡裕大と友杉篤輝を併用で起用したり、リリーフ陣も“勝ちパターン”のペルドモ、益田直也が連投中ではなかったが、7月9日の日本ハム戦では8回・澤村拓一、9回・横山陸人で逃げ切ったことも。オールスター明けも8月4日の楽天戦で5-3の7回に横山、ペルドモが連投中ではなかったが8回は坂本光士郎、東妻勇輔、9回は守護神・益田が連投中ではなかったが東條大樹の継投で逃げ切った。
小野晋吾投手コーチは「できるだけ疲労を溜めないのもそうですし、状態を維持していくために色々試行錯誤している感じです」と、リリーフ陣の疲労を溜めないようにオールスター明けは、ベンチ外の日を多く作っている。8月8日(火)の週〜2週連続でリリーフ陣は1週間に3登板した投手はおらず、最高でも1週間に2試合の登板だった。
ロッテが大逆転優勝、今週の6連戦を勝ち越すためにも、先制点を奪い、そのリードを投手陣が守り切る必要がある。投打共に主力の故障者が続出する中で、開幕から白星を積み重ねられてきたのも投手陣が安定していたからこそ。その投手陣に疲れが見えているのは気になるところだが、ここを踏ん張ってチームに白星をもたらしたい。
ここ数年はシーズン最終盤で涙
ここ数年は、シーズン最終盤までリーグ優勝を狙える位置にいながら最後の最後に勝ちきれなかった。20年は10月9日の首位・ソフトバンク戦に勝利しゲーム差なしとしたが、翌日からシーズン終了まで7勝17敗1分、終わってみればリーグ優勝したソフトバンクに14ゲーム差つけられた2位だった。翌21年も一時は2位・オリックスに4ゲーム差をつけ首位を走っていたロッテだが、1勝すれば優勝マジックが点灯する9月28日からの2位・オリックスとの3連戦に3連敗、その後2位ながら優勝マジック9が点灯したものの、最後の最後で涙をのんだ。
今年は8月21日時点で、首位・オリックスと「7.5」差の2位。現実的にはリーグ優勝に向けてかなり厳しいゲーム差だ。ただ、ロッテというチームは何かをきっかけに突然大型連勝ということもある。そこに賭けるしかない現状に悔しさ、もどかしさはあるが、形振り構わず、今は勝ち続けるしかない。過去を変えることはできないが、未来は変えることができる。ロッテの選手たちには、熱いマリーンズファンがついている。ファンの声援を力に、泥臭く、勝利への執念を見せてほしい。
取材・文=岩下雄太
※お詫びと訂正
初出時に7月25日の西武戦からの成績に誤りがございました。大変申し訳ございませんでした。