優勝マジックは「22」
阪神は25日、敵地での巨人戦に8-1で快勝。投打噛み合った盤石の試合運びで優勝マジックを「22」に減らした。
3回に森下翔太の特大2ランで幸先良く先制に成功すると、1点を返された直後の4回は坂本誠志郎の適時打で追加点。5回にも佐藤輝明の2点適時二塁打などで3点を挙げ、戸郷翔征をKOした。
6回と8回も1点ずつを加え、投げては先発した村上頌樹が6回1失点(自責点0)の好投。終盤は安定感抜群のリリーフ陣が無失点リレーでつなぎ、連勝を5に伸ばした。
25日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した五十嵐亮太氏は、中でも6回表の攻撃に注目。
「先頭の近本選手がフォアボールで出て、盗塁を決めて(捕手の送球が逸れる間に)結果的に三塁まで進む。近本選手はヒットも打てるし、しっかりボールも選べる。そしてスチールもできる。彼ひとりで取った点と言っても過言ではない」と語り、森下の犠飛を呼び込んだリードオフマンの働きに舌を巻いた。
また、この日は3番で起用した森下が3打点と期待に応えただけでなく、5番に打順を挙げた佐藤輝も2打点をマーク。それに伴い打順が下がったシェルドン・ノイジーも打点を挙げるなど、打順の工夫が結果として実った。
この点についても、高木豊氏は「大山(悠輔)の後ろが大事。その中でこの日は佐藤に変えていたんですが、ここらへんの岡田監督の采配は見事ですよね」と指揮官の眼力を絶賛。
これには同じく番組に出演した五十嵐亮太氏も「相性もあるでしょうし、状況を見ながら組み替えていますよね。そこは岡田監督のすごいところですし、今年の阪神を見ているとことごとくうまくいってますよね」と同調しながら、「これは勘ではなく、データやスイング軌道など、いろいろなものを見た結果そうしていると思う。それに選手が応えているので、チーム全体として本当に強いなと見ていて思いました」と岡田阪神の強さを語った。
伝統の一戦に大勝し、優勝マジックは「22」まで減った。この勢いのままに悲願の“アレ”まで突き進んで行くのか。勝負の夏場、冴えわたる指揮官のタクトに引き続き注目だ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』