2023.10.20 18:00 | ||||
オリックス・バファローズ | 2 | 終了 | 0 | 千葉ロッテマリーンズ |
京セラD大阪 |
CSファイナルステージ第3戦
○ オリックス 2 - 0 ロッテ ●
<10月20日・京セラD大阪>
前日に劇的な逆転勝ちを収めたロッテはこの勢いで連勝したいところだったが、オリックスとの「2023 パーソルクライマックスシリーズ パ」ファイナルステージの第3戦、ブルペンデーで挑むも0-2で敗れ、対戦成績が1勝3敗となった。日本シリーズ進出のためには、もう1敗も許されなくなった。
CSで“ブルペンデー”で挑まなければならないくらい投手陣の台所事情が苦しい中、中森俊介、国吉佑樹がイニングを跨いで無失点に抑えた投球は、チームが敗戦した中でも大きな光となった。
0-0の2回からマウンドに上がった中森は、「気持ちだけでは負けないように自分も気持ちを全面に出して、投げることが出来たと思います」と緩急を活かした投球で3回を無失点。
0-0の2回先頭のゴンザレスから126キロチェンジアップでタイミングをうまく外して空振り三振に仕留めれば、0-0の2回一死一、三塁で中川圭を3ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた132キロチェンジアップも良い抜けをしていた。
ストレートも、0-0の2回二死満塁で森友哉に1ボール1ストライクから152キロのストレートで二ゴロに打ち取りピンチを脱すれば、3イニング目となった0-0の4回一死走者なしで宜保翔を3ボール2ストライクからインコースにズバッと見逃し三振に仕留めた。
中森は、緊張感のあるCSでも変わらず堂々とした投球を披露する。CS初登板となった10月15日のソフトバンク戦(CSファーストステージ第2戦)は1-3の7回二死二塁の場面で登板し、最初の打者の野村大樹に対して3ボール0ストライクとなるも、4球目の外角146キロストレートで空振り、5球目のインコース126キロスライダーで見逃し、3ボール2ストライクとすると、最後は「チェンジアップの抜けは投球練習の抜けというのは感覚が良かったので、勝負球に選びました」と外角に129キロのチェンジアップで空振り三振。
「ランナー二塁で、一塁が空いている場面だったので、際どいところ、真っ直ぐに強いバッターというのが頭に入っていたので、そこを踏まえてカウントを立て直すことができました」と野村を三振に仕留めた場面を冷静に振り返ったように、「程よく良い緊張感の中で投げられたと思います」とCSという大舞台に臆することなく普段通りに腕を振った。
ファーストステージから中森は3試合・5回1/3を投げて、1安打、5奪三振、2四球、無失点、2ホールドと、シーズンと合わせると9月20日のオリックス戦から9試合連続無失点中。投手陣の台所事情が苦しい中で、希望の光となっている。
「あの(5回、6回)あたりに投げる事はわかっていましたし、しっかり準備だけはして、0対0で回ってくるだろうなと思っていたので、その準備だけしてマウンドに上がりました」。
中森の後を受けてマウンドに上がった国吉も5回と6回の2イニングを無失点に抑えた。1イニング目の5回は「緊張感もある中で 先頭にフォアボールをだしてばたつきましたが最後ピッチャーライナーが運よくグローブに入ってくれたので、なんとか無失点でいけたかなと思います」と、二死一、三塁で紅林弘太郎をピッチャーライナーを倒れ込みながら好補した。2イニング目となった6回も一死から若月健矢に安打を許したが、後続を仕留めゼロで終えた。
国吉は「8月、9月はすごい意図して投げたいボールを結果として投げられている。いい状態を維持できているんじゃないかなと思ってファームで投げていました」と8月以降は制球が安定し、8・9月はファームで9回2/3を投げて与四球はわずかに1つだけ。ストライク先行の安定した投球を披露。
夏場以降、状態が上がってきた要因に「ひとつは登板があれば(ファームの)コーチと話をしてどこが良かった、悪かった、課題はこうだったなど振り返りをやっているので、そこが形になったんじゃないかなと思います」と、投手コーチとの振り返りを挙げた。9月19日に今季初昇格を果たしてからも、ファームの時と変わらず安定した投球で3試合を無失点。特例2023で9月26日に抹消となってしまったが、再昇格後初のマウンドでもスコアボードに0を入れ、シーズン中の登板から合わせると4試合連続で無失点に抑えている。
試合は0-0の8回に登板した西村天裕が若月、頓宮裕真に適時打を浴び、0-2で敗れたが、シーズン中に何度もチームを助けてきた西村を責めることはできない。勝利のみが求められる第4戦は、今季プロ初となる二桁勝利をマークした種市篤暉が先発する。マリーンズの選手、ファン、共に最後まで諦めない姿を見せ続けている。今日は勝って、明日に繋げたい。
文=岩下雄太
○ オリックス 2 - 0 ロッテ ●
<10月20日・京セラD大阪>
前日に劇的な逆転勝ちを収めたロッテはこの勢いで連勝したいところだったが、オリックスとの「2023 パーソルクライマックスシリーズ パ」ファイナルステージの第3戦、ブルペンデーで挑むも0-2で敗れ、対戦成績が1勝3敗となった。日本シリーズ進出のためには、もう1敗も許されなくなった。
CSで“ブルペンデー”で挑まなければならないくらい投手陣の台所事情が苦しい中、中森俊介、国吉佑樹がイニングを跨いで無失点に抑えた投球は、チームが敗戦した中でも大きな光となった。
0-0の2回からマウンドに上がった中森は、「気持ちだけでは負けないように自分も気持ちを全面に出して、投げることが出来たと思います」と緩急を活かした投球で3回を無失点。
0-0の2回先頭のゴンザレスから126キロチェンジアップでタイミングをうまく外して空振り三振に仕留めれば、0-0の2回一死一、三塁で中川圭を3ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた132キロチェンジアップも良い抜けをしていた。
ストレートも、0-0の2回二死満塁で森友哉に1ボール1ストライクから152キロのストレートで二ゴロに打ち取りピンチを脱すれば、3イニング目となった0-0の4回一死走者なしで宜保翔を3ボール2ストライクからインコースにズバッと見逃し三振に仕留めた。
中森は、緊張感のあるCSでも変わらず堂々とした投球を披露する。CS初登板となった10月15日のソフトバンク戦(CSファーストステージ第2戦)は1-3の7回二死二塁の場面で登板し、最初の打者の野村大樹に対して3ボール0ストライクとなるも、4球目の外角146キロストレートで空振り、5球目のインコース126キロスライダーで見逃し、3ボール2ストライクとすると、最後は「チェンジアップの抜けは投球練習の抜けというのは感覚が良かったので、勝負球に選びました」と外角に129キロのチェンジアップで空振り三振。
「ランナー二塁で、一塁が空いている場面だったので、際どいところ、真っ直ぐに強いバッターというのが頭に入っていたので、そこを踏まえてカウントを立て直すことができました」と野村を三振に仕留めた場面を冷静に振り返ったように、「程よく良い緊張感の中で投げられたと思います」とCSという大舞台に臆することなく普段通りに腕を振った。
ファーストステージから中森は3試合・5回1/3を投げて、1安打、5奪三振、2四球、無失点、2ホールドと、シーズンと合わせると9月20日のオリックス戦から9試合連続無失点中。投手陣の台所事情が苦しい中で、希望の光となっている。
国吉が2回無失点
「あの(5回、6回)あたりに投げる事はわかっていましたし、しっかり準備だけはして、0対0で回ってくるだろうなと思っていたので、その準備だけしてマウンドに上がりました」。
中森の後を受けてマウンドに上がった国吉も5回と6回の2イニングを無失点に抑えた。1イニング目の5回は「緊張感もある中で 先頭にフォアボールをだしてばたつきましたが最後ピッチャーライナーが運よくグローブに入ってくれたので、なんとか無失点でいけたかなと思います」と、二死一、三塁で紅林弘太郎をピッチャーライナーを倒れ込みながら好補した。2イニング目となった6回も一死から若月健矢に安打を許したが、後続を仕留めゼロで終えた。
国吉は「8月、9月はすごい意図して投げたいボールを結果として投げられている。いい状態を維持できているんじゃないかなと思ってファームで投げていました」と8月以降は制球が安定し、8・9月はファームで9回2/3を投げて与四球はわずかに1つだけ。ストライク先行の安定した投球を披露。
夏場以降、状態が上がってきた要因に「ひとつは登板があれば(ファームの)コーチと話をしてどこが良かった、悪かった、課題はこうだったなど振り返りをやっているので、そこが形になったんじゃないかなと思います」と、投手コーチとの振り返りを挙げた。9月19日に今季初昇格を果たしてからも、ファームの時と変わらず安定した投球で3試合を無失点。特例2023で9月26日に抹消となってしまったが、再昇格後初のマウンドでもスコアボードに0を入れ、シーズン中の登板から合わせると4試合連続で無失点に抑えている。
試合は0-0の8回に登板した西村天裕が若月、頓宮裕真に適時打を浴び、0-2で敗れたが、シーズン中に何度もチームを助けてきた西村を責めることはできない。勝利のみが求められる第4戦は、今季プロ初となる二桁勝利をマークした種市篤暉が先発する。マリーンズの選手、ファン、共に最後まで諦めない姿を見せ続けている。今日は勝って、明日に繋げたい。
文=岩下雄太