「ヘンに変え過ぎないというところが良かった」
オリックスの宮城大弥が29日、阪神との『SMBC日本シリーズ2023』の第2戦に先発登板。6回4安打無失点と好投し、チームを勝利に導いた。
3年連続2ケタ勝利&規定投球回クリアを達成したレギュラーシーズン同様、緩急自在の投球で前夜13安打8得点をマークした阪神打線を翻弄。1点リードの4回は二死一・二塁のピンチを招いたが、6番・ノイジーを空振り三振に仕留め渾身のガッツポーズを見せた。
29日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の谷繁元信氏は宮城の好投について「初回に(先頭打者の)近本をストレートで三振に取ったんですよ。あのストレートで空振り三振を取れたことによって、なんか(キャッチャーの)森との息というか、そういうのがピタッと合ったんじゃないかなと思いました」と指摘。
「この場面は変化球でかわしにいくのかなというようなカウントのなり方だったんですよ。そこをこのストレートで空振り三振を取れたということで、『今日ストレートはいけるぞ』っていう(バッテリー間の)方針が定まった三振だと思うんですね」と語り、「2番の中野には腕の振りがちょっと緩み過ぎたカーブをセンター前に打たれたんですけど、その後の森下に対してもスリーツーから最後はストレートで押し込んでライトフライを打たせたんですよ。大山には変化球で打ち取ったんですがその前にインサイドのストレートをかなり使っていましたから。だから、この一球というのは攻めのバッテリーができたというか、息が合った配球ができるようになったと思いますね」と“初回のストレート”が宮城の好投を導き出す大きなポイントになったとの見解を示した。
続けて「昨日の試合のポイントは、山本(由伸)が自分の(投球)スタイルとちょっと違うことをやり過ぎて失敗したと思うんですよ。でも、今日の宮城っていうのはシーズン中とあんまり変わらない、相手のバッターをちょっと見ながらで相手のその弱点だったり、そういうところをつつきながらピッチングをしていくっていうところ。ヘンに変え過ぎないというところがやっぱり良かったんだと思うんですよ」と日本シリーズ11イニング連続無失点との左腕を評価した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』