「守りに入らずに攻めていった」
3勝3敗で迎えた「SMBC日本シリーズ2023」の最終戦は、阪神がオリックスとの関西ダービーを制し、38年ぶりの日本一を決めた。
この日は先発を託された青柳晃洋の好投が光った。5日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』の解説を務めた平松政次氏は「本人はドキドキでしょうね。(CSのファイナルステージ)投げていないわけですから。そういう意味ではとにかく自分の持っているボールを思い切って投げようとしか思っていなかったのではないでしょうかね」とポストシーズン初登板ながら先発のマウンドに立った心境を推測。
もう一人の解説者の斎藤雅樹氏は「最初はほとんど自分の得意なツーシーム系だったんですね。3番の紅林(弘太郎)のときに初めてインスラを投げたんですけど、それが見事に決まったんですよ。なんでこんな事ができるんだと思うぐらい素晴らしかったですね」と初回のピッチングで落ち着いたのではと分析した。
また4回に味方打線が3点を奪ったあとの回、先頭の森友哉から三振を奪った場面に平松氏は「点をもらうと不安でバッと点を取られるんだけれども、ここは素晴らしいストレート。そんなに難しい球ではないんですけど森(友哉)は怒ってバットを投げてました」と絶賛。
斎藤氏も「間違いなく守りに入りたくなるんです。森選手も3-2ですから、フォアボールは一番イヤなパターンですよね。そこで思い切ってゾーン内に自分のボールを投げ込んで空振り三振。本当に守りに入らずに攻めていったことが良かったですね」と強気の姿勢が好結果を産んだと解説した。
MCを努めた岩本勉氏も「先取点取ってもらったあとはゼロに抑えましょうというのは基本なんですよね。それができた青柳は今日は強かった。久しぶりの登板とは思えないマウンドだった」と脱帽。先発として5回途中被安打4、無失点の快投を披露した今シーズンの開幕投手を解説陣全員が褒め称えた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』