10年目
FA権を行使しながら、DeNAに残留を決めた石田健大が14日契約更改に臨み「4年4億円規模の契約をさせていただきました」と複数年契約を締結したと明かした。
宣言には「自分がこの世界でどれだけ評価されているのか、どれだけの選手なのかというのを知りたいという気持ちが1番だった」と経緯を説明。その上で「他球団からもありがたい言葉を聞けて嬉しいなという気持ちと、これからまだまだやらないといけないなという気持ちが芽生えてきた中で、自分の中でどのユニフォームを着て優勝したいかというところを考えて、ベイスターズには9年間もお世話になっていますし、横浜のユニフォームを着て優勝したい、しないといけないという気持ちが強くなり、残留を決断させていただきました」と自問自答の中、横浜への想いが他球団を上回った結果と明かした。
球団からは「ありがとうという言葉をいただいた」とし、現役時代からの仲である三浦監督からも「来年また一緒に頑張ろう、優勝絶対するぞっていう言葉をいただきましたので、また優勝したい気持ちがさらに強くなったかなと思います」と引き締まった表情でコメント。続けて「こうやってFA権を取らないとかけてもらえない言葉は多くあるんだなと感じました。ありがたい言葉をたくさんいただけたことは、もちろん残留をしようと思ったひとつの理由」とファンフェスティバルや街中でも残留を願ったファンの気持ちも大きかったと感謝した。
今シーズンの成績には「まだまだ納得行く結果ではなく、負け越しているというのは数字を見てもわかる」と反省。来シーズンは「色んな方を振り回すじゃないですけど、僕の勝手でこんな長い間待たせてしまう形になりましたけど」と前置きしつつ「また来季先発ローテーション入るために、日々努力しないといけないなと思っていますし、そこを確約されているわけでもないので、また1からその場を奪い取る気持ちで来年を迎えたいと思います」と、まずはローテーションの座を確保することを狙うと宣言した。
開幕投手も務めながらも、チーム状況で中継ぎに回るなど、マルチに腕を振り続けてきた石田健大。節目の10年目シーズン、FA宣言を機にさらに大きくなった横浜愛を胸に、先発陣の要になる。
取材・文=萩原孝弘