中日・細川成也 (C)Kyodo News

◆ 「もう1年ダメだったら、プロ野球は終わりだと思っていました」

 現役ドラフトの星、中日・細川成也外野手に待っていたのは背番号55への変更だった。

 1年前にDeNAから中日入りし、一気にブレーク。5月度の月間MVPに選ばれ、球宴初出場も果たした。

 プロのキャリアは横浜での52でスタートし、竜1年目は心機一転0で再出発、そして、55へ変わる。

「長距離砲のイメージがあります。今年まで福田(永将)さん(今季限りで引退し来季2軍打撃コーチ)が背負っていました。番号に恥じない活躍をしたいと思っています」

 リーグを代表する大砲へ変身した。24本塁打は41発の巨人・岡本和真、31発のヤクルト・村上宗隆、29発のDeNA・牧秀悟に続き、阪神・佐藤輝明と並ぶリーグ4位タイだった。78打点は阪神の主砲・大山に並ぶリーグ5位タイ。竜の中軸としてシーズン通して戦い抜いた。

 先の見えない日々から、来季を語れるようになった。

「置かれた立場は天と地です。今年の成績は、思ってもみなかったこと。現役ドラフトがあってよかったです」

 2022年オフは「もしかしたら戦力外通告されるかも」と球団からの電話におびえた日もある。現役ドラフトでの竜移籍が決まったからといって、何の安心材料にもならない。

「もう1年ダメだったら、プロ野球は終わりだと思っていました」と話すのは、偽らざる本音。低い可能性に懸け、見事に素材を花開かせた。

◆ 「長いバットを持って練習して、何か良いきっかけがつかめたら」

 物語るのは野球ノート。「投手の特徴、バッティングのよしあしを書いています。横浜の時のコーチに『しっかり書いておけ』と言われました。今年は1軍のピッチャーの名前を書き続けられました。すごく楽しかった。試合に出られる喜びを感じていました」という。特徴はバインダーノートという。

「新しいルーズリーフを差し込めるようになっています。追記したくても、普通のノートではスペースがなくなる場合がある。何かのきっかけで場インターノートに変えたときがあって『あ、これいいじゃん』となりました」。何げなく手に取ったのが、バインダータイプ。結果的に、見やすくなったのだとか。

 オフはもうひとまわり成長するために、トレーニング用に2種類の長尺バットを発注した。ヘッドを効かせる効果を狙って目標の30本塁打へのヒントをつかむ考えという。

「長さは93センチと、もうひとつは87センチです。2種類を頼みました。分かりやすく、長いバットを持って練習して、何か良いきっかけがつかめたらいいなと思っています」

 シーズン中は85、86センチのバットを使っている。シーズン中から和田打撃コーチにヘッドが遅れてくる感覚を説明されていたという。

 7年目での爆発。「親には心配かけました。今年は1軍で出る機会が多くて、テレビを喜んで見ていたと(親から)聞きました。来年も出て活躍している姿を見せられたらと思います」

 来季、どんな成績を残すのか。竜の背番号55がバットをうならせる。

文=川本光憲(中日スポーツ・ドラゴンズ担当)


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