藤島、清水、松山ら「8回の男」争いも注目
2024年も早くも1週間が経ち、すでに多くの選手たちが自主トレを開始。2月からは各地で春季キャンプがスタートする。中日は今年も一軍が沖縄県北谷町、二軍は沖縄県読谷村で汗を流す。就任3年目の立浪和義監督にとっては結果が求められるシーズン。2年連続最下位からの巻き返しを狙う中日キャンプの見どころを探る。
●中田&ディカーソンらが加入、楽しみな新打線
中日は昨季、チーム打率、出塁率、本塁打数、総得点数など、打撃部門の成績は軒並みリーグワースト。積年の課題である得点力アップへ、今オフは前巨人の中田翔と中島宏之、メジャー通算40本塁打の左打者アレックス・ディカーソン、前ソフトバンクの上林誠知らを獲得した。積極的な補強により、打線のラインナップは昨季から大きく変わると予想される。ポジションが被る中田、ダヤン・ビシエド、中島らの一塁争い。さらにディカーソン、上林らの加入により、昨シーズン外野のレギュラーを担った大島洋平、岡林勇希、細川成也も、キャンプ中の実戦やオープン戦から結果を求められることになりそう。鵜飼航丞、ブライト健太ら、若手の突き上げにも期待したい。
●昨季から決め手欠く二遊間争い、今季こそ適任者は現れるか?
2022年オフに正二塁手だった阿部寿樹(現楽天)、正遊撃手だった京田陽太(現DeNA)を揃ってトレードで放出。立浪監督は若手の成長に賭け、二塁は村松開人と福永裕基、遊撃は龍空とオルランド・カリステを多くの試合で起用したが、総じて決め手を欠きシーズン終了後まで最適解は見い出せなかった。再びゼロからの競争に、昨季は開幕直前のケガに泣かされた田中幹也、ドラフト組の津田啓史(三菱重工East=D2位)と辻本倫太郎(仙台大=D3位)、さらに前阪神の山本泰寛らも加わる。育成契約の前阪神・板山祐太郎も外野登録ながら内野もこなせる楽しみな存在だ。
●守護神へつなぐセットアッパー争いも注目
昨季はセットアッパーを務めるはずだったロドリゲスが開幕直前にまさかの亡命。それでも、藤嶋健人が56試合で防御率1.07、勝野昌慶は50試合で防御率2.01。清水達也は50試合で防御率3.09、松山晋也は37試合で1.27と、若手リリーバーたちの好投が光った。キャンプでは守護神のライデル・マルティネスにつなぐセットアッパー争いは注目ポイントのひとつ。先発陣は昨シーズン規定投球回をクリアした柳裕也、小笠原慎之介、髙橋宏斗に加え、左肘手術からの完全復活を目指す大野雄大、昨季終盤に強烈なインパクトを残した根尾昂、2年目を迎える仲地礼亜、新たなドラ1・草加勝(亜大)など、楽しみなローテ候補がズラリ。先発と抑えをつなぐ中継ぎ陣がより盤石になれば、4年ぶりのAクラス入りがグッと近づく。