左腕では球団初の大役
楽天の開幕投手が28日、早川隆久に決定した。
3月29日の西武との開幕戦に自身初の大役を務めることになった早川は、昨季5月終了時点で、7試合・45回1/3を投げて、2勝3敗と黒星先行も、防御率は1.59。7試合中6試合でクオリティ・スタート(6回以上3自責点以内)をクリアした。6月以降は苦しい投球が続いたが、シーズン終了後に参加したオーストラリアのウインターリーグでは4試合・27イニングを投げて、4勝0敗、防御率1.00と完璧に抑え込んだ。
早川は球団創設20年目にあたるシーズン最初のマウンドに立つことになったが、これまで楽天の開幕投手は岩隈久志、一場靖弘、田中将大、則本昂大、美馬学、岸孝之、涌井秀章といずれも右投手で、球団では初のサウスポーの開幕投手となる。
▼ 楽天の歴代開幕投手
2005年 岩隈久志
2006年 一場靖弘
2007年 岩隈久志
2008年 岩隈久志
2009年 岩隈久志
2010年 岩隈久志
2011年 岩隈久志
2012年 田中将大
2013年 則本昂大
2014年 則本昂大
2015年 則本昂大
2016年 則本昂大
2017年 美馬 学
2018年 則本昂大
2019年 岸 孝之
2020年 則本昂大
2021年 涌井秀章
2022年 則本昂大
2023年 田中将大
球団の左腕のシーズン最多勝利は?
今季、期待がかかるのは二桁勝利。早川はプロ1年目の21年が9勝、22年が5勝、昨季は6勝とこれまで1度も二桁勝利を達成していない。ちなみに球団の左腕シーズン最多勝利は9勝だ。
早川以外に過去にシーズン9勝を挙げた左腕を見ると、塩見貴洋(2011年)、辛島航(2019年)の3人だ。
今季は長年先発ローテーションの軸として引っ張ってきた則本昂大が抑えに転向し、先発には岸孝之、田中将大といったベテランもいるが、チームとして長い目を見れば、今季4年目の早川が先発を引っ張っていくのが理想的。
昨季も5月までは黒星先行も防御率1.59と安定した投球を見せていた。その投球をシーズン通して見せることができれば、自身初の二桁勝利も夢ではない。3月29日の西武との開幕戦に勝利して、チームも自身も勢いに乗っていきたい。
▼ 球団の左腕シーズン最多勝利
9勝:塩見貴洋(2011年)、辛島航(2019年)、早川隆久(2021年)