ロッテ・種市篤暉は、昨年サポートメンバーとして参加した侍ジャパンだったが、「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024日本vs欧州代表」では侍ジャパンに初選出され、7日の試合では2-0の8回に侍ジャパンの一員として初めてマウンドに上がり、2回をパーフェクトに抑え、5人の投手がパーフェクトで繋いできたバトンの最後を締めた。
種市が初の侍ジャパン入り。種市のプロ1年目からファームの投手コーチとして指導し、現在は一軍投手コーチを務める小野晋吾投手コーチは種市の初の代表入り、そして代表での投球をどう見ていたのだろうかーー。
「侍ジャパンのユニホームを着ている姿を見ると、嬉しいですし、その中でいいピッチングをしてくれた。コーチ冥利に尽きるというか、僕がコーチ1年目から見ている選手。ただそういう選手になれると思って彼を見てきているので、それを実現してくれて嬉しかったです」。
小野コーチは種市が初の二桁勝利を挙げた時も、「僕の一つの目標じゃないですけど、彼が入ってきた時からなんとか一軍でまず一軍選手になることと、10勝、勝てるピッチャーにしたいという思いがあったので、そこはクリアしてくれたなと思います」と話している。
今回の代表入り、代表でのピッチングにも、昨季初めて二桁勝利を挙げた時と同じように小野コーチも喜びが大きかったようだ。
種市のプロ1年目当時、高卒1年目の投手は当時全体練習が終わった後に、サブグラウンドで黙々とランニング、ダッシュなどをこなしていた。その時に、最後まで練習を見守っていたのが当時二軍投手コーチだった小野コーチだ。
小野コーチは18年7月16日の取材で、プロ2年目だった種市について「彼の場合は、去年(17年)からトレーニングにしても、意識を高く毎日コツコツやっていた。それが形となって少しずつ現れてきていると思います。下半身が大きくなってきたので、すごく良い傾向。順調にこなしていってくれているというか、順調にきていると思います」と評価。
「一軍を知らない子なので、一軍選手と会話をするように昨年(2017年)から言っているというか、自分に足りないものは何なのかというのを知る。一流選手たちの話を聞く事が大事だという話は、その中で自分にあったものを取り入れて、合わなかったものを排除するように伝えている。そういう意識、志が高いことは良い事だと思います」。
種市は今も「向上心だけはなくさないように、常に新しい知識を入れられるようにと思ってやっています」と貪欲な姿勢は変わらない。“新しい知識”については「アナリストに聞いたりというのが一番多いですね。“これどうですか”、“変化球、ここをどうしたらいいですか?”というのは聞く機会が多いかなと思います」とアナリストに聞き、自分の仕事に繋げている。
若手の時から指導してきた種市が初めて代表に選出されたが、小野コーチは「どんどん侍ジャパンに選ばれるような選手を送りこめたらなと思いますね」と意気込む。ロッテにはすでにWBCの日本代表で世界一に貢献した佐々木朗希をはじめ、横山陸人、中森俊介、田中晴也など期待の若手投手が多くいる。今季はベンチ担当となるが、若手投手との登板翌日の振り返りは引き続き継続していく予定だ。種市に続けと、11月に開催されるプレミア12ではマリーンズの若手投手が多く選出されることを期待したい。
取材・文=岩下雄太
種市が初の侍ジャパン入り。種市のプロ1年目からファームの投手コーチとして指導し、現在は一軍投手コーチを務める小野晋吾投手コーチは種市の初の代表入り、そして代表での投球をどう見ていたのだろうかーー。
「侍ジャパンのユニホームを着ている姿を見ると、嬉しいですし、その中でいいピッチングをしてくれた。コーチ冥利に尽きるというか、僕がコーチ1年目から見ている選手。ただそういう選手になれると思って彼を見てきているので、それを実現してくれて嬉しかったです」。
小野コーチは種市が初の二桁勝利を挙げた時も、「僕の一つの目標じゃないですけど、彼が入ってきた時からなんとか一軍でまず一軍選手になることと、10勝、勝てるピッチャーにしたいという思いがあったので、そこはクリアしてくれたなと思います」と話している。
今回の代表入り、代表でのピッチングにも、昨季初めて二桁勝利を挙げた時と同じように小野コーチも喜びが大きかったようだ。
若手時代の種市
種市のプロ1年目当時、高卒1年目の投手は当時全体練習が終わった後に、サブグラウンドで黙々とランニング、ダッシュなどをこなしていた。その時に、最後まで練習を見守っていたのが当時二軍投手コーチだった小野コーチだ。
小野コーチは18年7月16日の取材で、プロ2年目だった種市について「彼の場合は、去年(17年)からトレーニングにしても、意識を高く毎日コツコツやっていた。それが形となって少しずつ現れてきていると思います。下半身が大きくなってきたので、すごく良い傾向。順調にこなしていってくれているというか、順調にきていると思います」と評価。
「一軍を知らない子なので、一軍選手と会話をするように昨年(2017年)から言っているというか、自分に足りないものは何なのかというのを知る。一流選手たちの話を聞く事が大事だという話は、その中で自分にあったものを取り入れて、合わなかったものを排除するように伝えている。そういう意識、志が高いことは良い事だと思います」。
種市は今も「向上心だけはなくさないように、常に新しい知識を入れられるようにと思ってやっています」と貪欲な姿勢は変わらない。“新しい知識”については「アナリストに聞いたりというのが一番多いですね。“これどうですか”、“変化球、ここをどうしたらいいですか?”というのは聞く機会が多いかなと思います」とアナリストに聞き、自分の仕事に繋げている。
若手の時から指導してきた種市が初めて代表に選出されたが、小野コーチは「どんどん侍ジャパンに選ばれるような選手を送りこめたらなと思いますね」と意気込む。ロッテにはすでにWBCの日本代表で世界一に貢献した佐々木朗希をはじめ、横山陸人、中森俊介、田中晴也など期待の若手投手が多くいる。今季はベンチ担当となるが、若手投手との登板翌日の振り返りは引き続き継続していく予定だ。種市に続けと、11月に開催されるプレミア12ではマリーンズの若手投手が多く選出されることを期待したい。
取材・文=岩下雄太