積極性と選球眼を兼ね備えたルーキーの開幕1軍入りなるか
巨人のドラフト3位ルーキーの佐々木俊輔が9日、オリックスとのオープン戦に9番ライトで先発出場。3打数2安打と打撃でのアピールに成功した。
佐々木は5回、二死走者なしの場面でオリックス2番手・阿部翔太からセカンドへの内野安打を放ち、出塁。3番萩尾匡也のタイムリーヒットの間に生還した。7回にはオリックス4番手の山田修義の初球をレフトへ打ち返しヒット、9回にも二死走者なしでオリックス6番手・才木海翔から四球を奪い出塁。この日4打席中3出塁と結果を残した。
ここまでのオープン戦では、12球団トップタイの打率.444をマーク。開幕1軍入りに向けて猛アピールを続ける新人外野手の活躍は、11日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース』でも大きな話題を呼んだ。
巨人OBの斎藤雅樹氏は、この日の佐々木について「ヒットもさることながら、足も速い。走攻守揃っている」と絶賛。特に第3打席に山田から放ったレフトへのヒットを取り上げて「初めて対戦する左ピッチャーの初球をスイングできるのがすごい」と解説すると、坂口智隆氏も「積極的にスイングを仕掛けられるのが、彼の持ち味。思い切りの良さが目についた」と佐々木の能力を高く評価した。
また、9回に四球で出塁した場面について、斎藤氏は「相手投手の才木は、直球が速くてフォークもあるピッチャー。初めて見るのに、ボール球には手を出さず見逃せている。球が速いと打つ方も振りたくなるが、しっかりボールを見れているのが、ただ者ではない」と選球眼の良さに注目。さらに2点を追いかける9回の攻撃で「打つというよりもランナーに出るのが大事な場面。それが分かっている感じがした」とその冷静さに太鼓判を押した。
巨人の外野手争いに目を向けると、この日タイムリーを放った萩尾やオープン戦14打数7安打と結果を出している松原聖弥、パワーが持ち味の秋広優人とオコエ瑠偉、ベテランの丸佳浩と長野久義、新助っ人のオドーアなど、選手層はかなりの厚さとなっている。坂口氏は「かなりハイレベルな選手が揃っている。若手とベテランがポジションを争うことで、どちらもレベルが上がる」と相乗効果に期待を寄せた。開幕まで3週間を切り、開幕スタメン争いはますます激化するなか、佐々木のさらなるアピールに注目が集まる。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』