走塁練習するロッテ・荻野貴司[撮影=岩下雄太]

 「1年間戦える体を作って、1年間一軍で頑張りたい」。

 ロッテの荻野貴司は、今季はシーズン通して一軍でプレーすることを誓う。昨季は開幕直後に『右大腿二頭筋肉離れ』で離脱し、7月に実戦復帰したが、8月23日のソフトバンク戦でセンター前に安打を放つも、代走が送られ途中交代し翌日千葉県内の病院で『左ハムストリング軽度の肉離れ』と診断された。9月5日のソフトバンク戦から一軍復帰したが、昨季は故障による離脱もあり、50試合の出場にとどまった。

 昨季は故障離脱が複数回あったが、「(復帰までに時間がかかったりは)多少はあると思うんですけど、去年はちょっと自分の中でも重い肉離れだったかなと思います」と振り返り、このオフは「まずは体づくり」と、怪我をしない体を作ってきた。

 石垣島春季キャンプでも「継続して怪我のないようにしっかり調整してやっています」とし、「自分のやることをやって、自分のレベルアップと思ってやっていました」と技術向上に励んだ。

 8日のソフトバンクとのオープン戦から一軍の実戦に出場すると、10日のソフトバンク戦で、0-0の3回二死二塁でポランコのセンターへ抜けそうなセカンドへのゴロを牧原大成がスライディングキャッチで打球を止めたが、二塁走者の荻野は一気に三塁ベースを周りホームインする好走塁を見せた。

 荻野はこの走塁について「あそこは自分で見れないところだったので、ランナーコーチを信頼してやっています」と振り返った。

 走塁もそうだが、荻野といえば新人の2010年から13年連続で二桁盗塁をマークし、10年には46試合の出場で25盗塁、21年には自身初の盗塁王に輝くなど、盗塁も持ち味、武器のひとつ。昨季は1盗塁に終わったが、10日のソフトバンク戦の走塁を見せたように、そのスピードは魅力的。「最近はなかなか(盗塁の)サインが出ないんですけど、今年はサインを出してもらえるように、まずは走れるぞというところをアピールしていきたい」と意気込む。

 打撃に関しては、「打席数もあんまりまだないので、あまり感覚はないですけど、しっかりもらえたところで準備して調整していきたいと思います」と、15日のオリックスとのオープン戦の試合前の取材で話していたが、5-5の7回一死走者なしで迎えたこの日の第1打席、井口和朋が投じた初球のストレートをレフト前に弾き返した。

 外野の競争は熾烈だが、「自分のやることは特に変わらないので、しっかり自分のレベルを上げてそれが相乗効果でみんなでレベルを上げていけたら」と、仲間と共にレベルアップしていくつもり。

 リーグ優勝、その先の“常勝軍団”を築くために若手の台頭は必須だが、ベテラン・荻野貴司の力はまだまだ必要だ。「やることは変わらないので、しっかり自分がやっている姿を見てもらえたらなと思います」。今年は荻野の応援歌をスタジアムでたくさんマリーンズファンが応援できるよう、攻走守に躍動する姿を1試合でも多く魅せて欲しい。

取材・文=岩下雄太

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岩下雄太

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