捕手の勉強
「初めに比べたら順調に進んできて、自分の課題とかも見つかるので、試合に出たらやらないといけないことが自分でわかってくる。今はそれをしっかり練習している感じです」。
ロッテの育成5位・富山紘之進(会津北嶺高)は、4月2日の巨人二軍戦で初安打をマークし、5月2日の日本ハム二軍戦では公式戦初スタメン、捕手として5試合に出場している。
現状ではベンチで試合を見ることが多いが、「キャッチャーなので打者の傾向とかを考えるというか、自分で頭に入れて配球とかを意識しながら試合を見たりしています」とのこと。
投手とのコミュニケーションについても「仲が良くないとダメだと思うので、まずは話すこと。自分がキャッチャーで出場する時は今日のピッチャーの課題とかを優先順位の球種を共有したりしています」と、“会話”を大切にする。
寮に帰ってからも「一軍の試合も見たりとかはするんですけど、まずは二軍の試合を振り返って、よかったところとか、自分だったらこういう配球していたなとか考えてしっかり見返したり、キャッチャー同士で話し合ったりします」とファームの映像を見る。
同じ捕手には3年目の松川虎生、同級生の寺地隆成など、年齢の近い選手が多い。「寺地とかも毎回大体一緒にいるので仲が良い。松川さんは関わりやすく優しい。普段から喋ったりしますね」。
課題点
現在の課題について富山は「高校の時にそんなに速いピッチャーを受けたことがなかったので、キャッチャーとしてプロの球に慣れるということと、ブロッキング、盗塁も全然刺せないので、スピードをしっかり意識して練習に取り組んでいます」と守備を挙げる。
「まずはキャッチングの面で室内とかでマシンとかを受けたり、捕りにいかない。近くで捕る。捕りにいってしまったらミットも垂れるので、近くでとって距離感をわかるように。室内で練習して補っている感じです」と、プロのスピードに対応するために捕球練習に重点を置く。
守備練習は、自主的に行っているのだろうかーー。
「基本は体づくりがメインなので、ウエイトとかをメインにやっているんですけど、ウエイトがない日は特守とかを入れてもらって、しっかり担当コーチと一緒に練習しています」。
体づくりで意識している部分については「筋肉をつけるというよりかは体重増やす。体重を増やしつつ、しっかりウエイトをつけて一緒に筋肉をつけている感じです」と、体重は入団当時の69キロから5月21日の取材時点で体重77キロまでアップ。
「二軍にキャッチャーが多いので、その中でも試合に出られる機会は少ないですけど、その中でも結果を残して。ミスを少なく。1年目なのでミスするのは全然OKと言われているんですけど、自分的にはミスを少なくして試合に取り組んでいけたらなと思っています」。守備力を向上し、投手陣との信頼関係を深めていく。
取材・文=岩下雄太