10試合連続安打中
ロッテの岡大海は、6月13日のDeNA戦から現在10試合連続安打中、15日の中日戦から25日の楽天戦にかけて6試合連続複数安打を放ち、現在プロ野球タイ記録となる7試合連続二塁打、10試合連続安打中の打率は驚異の.538(39-21)をマークし、トップバッターとしての役割を果たしている。
数字だけを見れば、絶好調のように見えるが、本人は自身の打撃の状態について「特別そんなにめちゃめちゃ良いとは思っていないですし、交流戦明け数試合なのでなんとも言えない部分はありますね」と、謙虚だ。
試合前練習ではティー打撃の時に黒茶のバットで様々な種類のティー打撃を行い、打撃投手が投げる打撃練習では左投手の時にはセンターから逆方向の打球が目立つ。22年に取材した時には「左ピッチャーに関しては右ピッチャー以上に内からバットを出さないといけないという意識があるので、とにかくボールの内側に入れたいということで打球方向が左ピッチャーは練習ではセンターから右が多くなっているのかなと思います」と話していたが、現在もその意識は変わっていない。
今季はこれまでに比べて好不調の波が少なく、安打が出ない時期が非常に短い。3・4月こそ月間打率.240だったが、5月は月間打率.308、6月は月間打率.348。6月7日の広島戦から12日のDeNA戦にかけて5試合連続無安打ということはあったが、13日から10試合連続安打中だ。
その理由について「一番は自分の体調をしっかり整えることを意識しています」と説明。体調を整える中で、睡眠時間などを長くするなど、何か特別なことはしているのだろうかーー。
「睡眠を長くするとかはないですけど、同じ一定のリズムというのを大切にしていますし、栄養だったり、全て大切にしています」と教えてくれた。
オフから取り組んできたこと
今季の岡は、新シーズンに向けて“スイングスピード”、“ライナー性の打球を増やせるように”意識して取り組んできた。4月23日の取材で岡は「試合ではまだ納得いっていない打球が多いですし、引っ張った打球もまだゴロとか多いので、まだまだだと思います」と話し、5月18日の取材では「まだまだ納得のいくものはないですけど」としながらも、「少しずつ良くなってきているのはあるのかなと思います」と徐々に手応えを掴みつつあった。
現在はというと、「まだまだ満足はしていないですけど、いい方向に向かっているのかなと思います」とのことだ。
また岡といえば、OPSにもこだわってきた。現在、岡のOPS.851はソフトバンク・近藤健介に次いでリーグ2位。シーズン通してどのくらいのOPSを残したいという具体的な数字はあるのだろうかーー。
「そうですね、具体的な数字はまだ決めていないですけど、高ければ高いほどという気持ちでいます」。
今季のマリーンズ打線を引っ張る選手の一人。「ずっと変わりなく塁に出ていければなと思います」。首位・ソフトバンクと11.5ゲーム差と大きく離されてしまっているが、大逆転優勝に向けて、さらなる岡の活躍は必要だ。
取材・文=岩下雄太