2024.08.03 18:00 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 10 | 終了 | 4 | 阪神タイガース |
横浜 |
「過去は変えられないですけど、未来は作っていける」
ヨーイドンで3失点と苦しい状況となりながらも、その裏に新4番のタイラー・オースティンが3ランで同点に戻し、守備でも再三のファインプレーでプロ2試合目の吉野光樹をもり立てる。5回に勝ち越されても、牧秀悟がボールに飛びつく執念を見せ、6回には再びオースティンが特大アーチで喰らいつく。
ハイライトは7回、四球で塁に出た林琢真を代打の柴田竜拓が顔に迫ってくるようなボールにも怯まず送りバントで繋ぐと、佐野恵太の意地のタイムリーと相手守備の乱れで2点を勝ち越した。8回にはまるで呪縛から逃れたように次々とホームイン。
“なんとしても連敗を止める"の気持ちは、見る者にもしっかりと伝わるような戦いで、遂に暗闇から抜け出した。
勝利の立役者となったオースティンは「やはり初回に3点取られた後、すぐ3ランホームランを打つことができて、非常に大きな意味のある一本だったかなと思います。何よりも先頭の梶原選手と2番の牧選手が非常にいい形で出塁してくれたんで、彼らをしっかり返すっていう気持ちで打席に入って、いい仕事ができてよかったです」と初回の1本目に笑顔。2本目には「正直今年1番よかった一振りかなと思います。タイミングも全て完璧に噛み合って、いい打球が飛んだと思います」と自己評価した。
試合後三浦監督もオースティンに「大きな存在ですね。あんまり全てを背負わすわけにはいかないですけど、先制されたすぐ裏、ああいう形で振り出しに戻どせた。これでいけるんだっていうことになりましたね、初回の3点を一気に振り払ってくれました」と最敬礼。
7回の攻撃には「林がしっかりと出塁した中で、柴田だからできる難しいバントだったのかなと思いますし、そして中軸に回して佐野が決めてくれました」とみんなが仕事を果たしてくれたと満足気に振り返っていた。
連敗を9で止めたことに「もちろん反省はしますけど、過去の結果、昨日の結果、一昨日の結果ってのは変えれない。今日どうするか、今日終わったら明日どうするか。過去は変えられないですけど、未来は作っていける。選手たちもしんどかったと思います。ファンの方もそうですけどね。でも、1人1人諦めずに、だからこそ今日のような試合ができたらなと思います」と少しだけホッとした表情を見せた指揮官。
負の連鎖を断ち切ったこの勢いを明日につなげ、再び上を目指していく。
取材・文 ・写真 / 萩原孝弘