安定した投球を披露
「まずは真っ直ぐがしっかり投げられているというところが、そういう要因なのかなと思います」。
ロッテの横山陸人は6月5日に再昇格後、6月7日の広島戦から7月27日の楽天戦にかけて15試合連続無失点、8月2日のオリックス戦で3-2の9回に登板し1回を無失点に抑え今季3セーブ目をマークするなど安定した投球を披露している。
横山本人が話したように力強いストレートで、打者をねじ伏せている。1-0の8回に登板した4日のオリックス戦も、先頭の大里昂生をストレートで右飛、続く西野真弘を152キロのストレートで右飛、森友哉をストレートで追い込み、最後は142キロの変化球で空振り三振に仕留めた。
“ストレートの質”にこだわっているが、“継続”して良いストレートを投げるためにやっていることなどあるのだろうかーー。
「最初(一軍に戻って)来た時に感じはよくなってきてはいたんですけど、これっというものを掴めていなかった。こっち(一軍に)きて試合を投げながら、自分のハマるフォームというか、ここを意識すればこういう感じの球がいくという部分を見つけられた。そこが良かったのかなと思います」。
スライダーに関しても「大きいスライダーをしっかり投げられていますし、そういうところが良いのかなと思います」とし、「割とストライクゾーン内で投げられているので、良いのかなと思います」と好感触。
「去年まではスライダーが自分の中でダメだったので、いずれかはスライダーもシンカーも両立していければいいんですけど、そういうところが今後の課題かなと思います」と反省も忘れない。
日々の振り返り
再昇格後は安定した投球でブルペンを支えているが、自身の投球映像を振り返って反省をする。
「前回投げての反省をスマホで書いて、そこで復習して次の登板に向けて何をすればいいんだろうというところで、次の日の調整、キャッチボールの意識を考えてやっています」。
そうした日々の積み重ねが安定した投球につながっている。オールスター明けは早くも5試合に登板しているが、勝ち試合の7回、8回、さらには勝ち試合の最後を締めくくる登板もある。「毎回変わらないんですけど、とにかくゼロを続けるのが自分の仕事だと思いますし、ゼロを並べるところがチームの勝利にも繋がってくると思うので、そういうところはしっかり積み重ねてやっていければいいかなと思います」。日に日に存在感を高める背番号“60”が、ブルペンを支えている。
取材・文=岩下雄太