「ブルペン出て、車にマウンドにくるまでに声援が聞こえて力になりますし、ファームと違って声援が大きい。人も多い。熱いファンの方々の声援の中で投げられて嬉しかったです」。
ロッテの小野郁が一軍の舞台に帰ってきた。18日の楽天戦で今季初登板を果たすと、21日の西武戦では一軍復帰後、初めて本拠地・ZOZOマリンスタジアムのマウンドに上がった。
7-1の9回に登板した小野は、マリーンズファンからの大声援を力に三者凡退に片づけ試合を締めた。
19年オフに楽天へFA移籍した鈴木大地の人的補償選手として入団し、移籍1年目の20年から3年連続40試合以上に登板。22年は自身初となるオールスターゲームに出場するなど、150キロを超えるストレート、縦横に曲がる2種類のスライダーを武器にパ・リーグの強打者たちをねじ伏せた。
昨季は初登板となった4月2日のソフトバンク戦で失点すると、らしくない投球が続き、10試合に登板して、0勝1敗4ホールド、防御率4.66と5月4日に一軍登録抹消。同月19日に右肘の手術を受けた。リハビリを経て今年4月6日の西武二軍戦で実戦復帰。9月18日に今季初昇格を果たすまで、ファームで過ごしていたが、「一軍に上がって一軍で活躍できるように心がけてファームでもやっていた。どういう準備というよりかは、いつ呼ばれてもいいように準備していたのかなと思います」と振り返った。
5月に取材した時にストレートについて「もう少し強く投げられたらいいかなと思います」と話していたが、現状は「強い球を投げられていると思うので、残り少ないですけど、これからはファウル、空振りを取れるようにやっていきたいと思います」と、“強いストレート”が投げられているようだ。
また、5月に取材した時に「怪我する前に戻れるようにまずはそこを目指して」と、故障前の投球を求めていたが、今は「まだまだ自分が思っているよりかは、投げきれていない。もっと詰めてやっていきたいと思います」と本人が納得するパフォーマンスが発揮できていない。
“投げきれていない”というのはどういった部分で感じているのだろうかーー。
「変化球で空振りが取れないとか、空振り取れていたところがファウルになったり粘られたりしているので、それこそ真っ直ぐをもっと強く投げられたりとか、真っ直ぐをバッターに意識させられれば、変化球でも空振りが取れるのかなと思います。まだもうちょっと自分の中でももうちょっとというのがあるので、あと少しかなと思います」。
ファームではスライダーで空振りを奪う場面が多かった。7月31日の日本ハム二軍戦で星野ひのでを1ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた136キロ縦スライダー、8月4日のヤクルト二軍戦で橋本星哉を1ボール2ストライクからインコース縦スライダーで空振り三振が良かった。
ただ本人は「ファームで取れてもという感じなので、一軍でしっかり空振りを取れるようにやっていきたいと思います」と満足していない。
一軍復帰2戦目となった9月21日の西武戦、平沼翔太を2ボール2ストライクから134キロ縦に落ちるスライダーで空振り三振を仕留めたが、「ああいうスライダーをストライクゾーンからボールゾーンに投げられれば、空振りも増えるのかなと思うんですけど、あの球もボールからボールだったので、まだ修正しないといけないなと思います」と反省の言葉が並んだ。
具体的にどういう状態に戻ったら、本来の自分の状態なのだろうかーー。
「わからないですね。投げていて結果と自分の投球内容を見て、わかるかなと思うんですけど。自ずと今までやってきたことをやれば戻るのかなと思います」。
シーズン最終盤で今季初昇格を果たし、来季に繋がる形で終えたいところ。「そうですね、今からどうこうできるわけではないので、しっかり今年最後まで一軍に残れて来年に向けてやりたいなとは思います」。一軍で結果を残しながら、小野が自身が納得のいくピッチングを取り戻したい。
取材・文=岩下雄太
ロッテの小野郁が一軍の舞台に帰ってきた。18日の楽天戦で今季初登板を果たすと、21日の西武戦では一軍復帰後、初めて本拠地・ZOZOマリンスタジアムのマウンドに上がった。
7-1の9回に登板した小野は、マリーンズファンからの大声援を力に三者凡退に片づけ試合を締めた。
「いつ呼ばれてもいいように準備」
昨季は初登板となった4月2日のソフトバンク戦で失点すると、らしくない投球が続き、10試合に登板して、0勝1敗4ホールド、防御率4.66と5月4日に一軍登録抹消。同月19日に右肘の手術を受けた。リハビリを経て今年4月6日の西武二軍戦で実戦復帰。9月18日に今季初昇格を果たすまで、ファームで過ごしていたが、「一軍に上がって一軍で活躍できるように心がけてファームでもやっていた。どういう準備というよりかは、いつ呼ばれてもいいように準備していたのかなと思います」と振り返った。
5月に取材した時にストレートについて「もう少し強く投げられたらいいかなと思います」と話していたが、現状は「強い球を投げられていると思うので、残り少ないですけど、これからはファウル、空振りを取れるようにやっていきたいと思います」と、“強いストレート”が投げられているようだ。
また、5月に取材した時に「怪我する前に戻れるようにまずはそこを目指して」と、故障前の投球を求めていたが、今は「まだまだ自分が思っているよりかは、投げきれていない。もっと詰めてやっていきたいと思います」と本人が納得するパフォーマンスが発揮できていない。
“投げきれていない”というのはどういった部分で感じているのだろうかーー。
「変化球で空振りが取れないとか、空振り取れていたところがファウルになったり粘られたりしているので、それこそ真っ直ぐをもっと強く投げられたりとか、真っ直ぐをバッターに意識させられれば、変化球でも空振りが取れるのかなと思います。まだもうちょっと自分の中でももうちょっとというのがあるので、あと少しかなと思います」。
ファームではスライダーで空振りを奪う場面が多かった。7月31日の日本ハム二軍戦で星野ひのでを1ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた136キロ縦スライダー、8月4日のヤクルト二軍戦で橋本星哉を1ボール2ストライクからインコース縦スライダーで空振り三振が良かった。
ただ本人は「ファームで取れてもという感じなので、一軍でしっかり空振りを取れるようにやっていきたいと思います」と満足していない。
一軍復帰2戦目となった9月21日の西武戦、平沼翔太を2ボール2ストライクから134キロ縦に落ちるスライダーで空振り三振を仕留めたが、「ああいうスライダーをストライクゾーンからボールゾーンに投げられれば、空振りも増えるのかなと思うんですけど、あの球もボールからボールだったので、まだ修正しないといけないなと思います」と反省の言葉が並んだ。
具体的にどういう状態に戻ったら、本来の自分の状態なのだろうかーー。
「わからないですね。投げていて結果と自分の投球内容を見て、わかるかなと思うんですけど。自ずと今までやってきたことをやれば戻るのかなと思います」。
シーズン最終盤で今季初昇格を果たし、来季に繋がる形で終えたいところ。「そうですね、今からどうこうできるわけではないので、しっかり今年最後まで一軍に残れて来年に向けてやりたいなとは思います」。一軍で結果を残しながら、小野が自身が納得のいくピッチングを取り戻したい。
取材・文=岩下雄太