チャンスでの打撃で心掛けていること
3位のロッテは、4位・楽天とクライマックスシリーズ出場をかけて熾烈な戦いを繰り広げている。
グレゴリー・ポランコはチームトップの22本塁打、59打点はネフタリ・ソトに次いでチーム2位。残り試合でも、ポイントゲッターとしての活躍が期待される。ポランコは8月月間18打点、9月も月間8打点を挙げる。
チャンスでの打席についてポランコは「その時にチームの勝利に繋がるバッティングをどうしたらいいかということだけを考えています」とのこと。「最近自分も調子が良いと感じないので、なんとかそういう点を入れてチームに繋がってプレーオフに行かないといけない。そこは形はなんでもいいので必死にホームまで返せるようにだけを考えています」。
調子を上げるために、「今取り組んでいることは、試合中は大胆に振っているので、それをするのではなくてストライクゾーンの甘いところでスイングすることを考えています」と教えてくれた。
データ分析
打撃練習だけでなく、データで対戦相手の分析なども行っているのだろうかーー。
「データも見ていて、自分に対してどう攻められているかアナリストの方と一緒に見てやっています。そこは大事にしています」。
昨季は左投手の打率.198(126-25)だったが、今季は左投手の打率.270(122-33)と数字を上げた。左投手に対して成績を残しているのも、データ分析が関係しているのだろうかーー。
「データもそうですけど、左ピッチャーに関しては福浦さん、村田さんと一緒に取り組んでいることがあって、それがうまくできているかなと思います」。
福浦和也ヘッド兼打撃コーチ、村田修一打撃コーチと一緒に取り組んでいることというのは、春先取材した時に話していた「自分は(体が)開きやすいので、体が開かないようにもっと足を使って、逆方向に打つようなスイングをしようという話でそれを福浦さんを含めて、村田さんとも練習しています」だろうかーー。
「足の上手く使うことと、甘いところをきたボールをいい当たりをすることです」。
チームは5月14日のオリックス戦から6月1日の阪神戦にかけて15試合連続負けなし、8月11日のオリックス戦、8月13日の日本ハム戦後には今季最多の貯金を12にした。長年課題にしている好不調の波が大きく、優勝争いから脱落し、現在は貯金3つ。春先からの戦いを考えれば、CS進出を逃すというのはあってはならないこと。ポランコは残り6試合、マリーンズファンに向けて「選手、コーチたち、チームみんな頑張っているので、自分の持っているものを出し切っている。これからもサポートしていただければいいなと思いますし、今までのサポートもありがたいです。本当に力に繋がるので、CSに向けてチームも全力で頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします」とお願いした。ポランコはチームをCSに連れていくため、マリーンズファンを喜ばせるため、残り試合も打ち続ける。
(グレゴリー・ポランコ選手通訳=千葉ロッテマリーンズ・ラファエル・フェルナンデス通訳)
取材・文=岩下雄太