24日に『2024年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD』が開催される。煙山光紀アナウンサーがニッポン放送のドラフト中継でもおなじみの野球ライターの菊地高弘さんに、今年のドラフトの目玉選手について伺った。最終回となる今回は大学四天王に挙げた青山学院大・西川史礁選手、今年のドラフトの隠し玉的存在の選手について。

「右打ちの強打者」

（取材日＝2024年10月7日）

煙山アナ「今年のドラフトは大学生、四天王ということで菊地さんに宗山選手、金丸投手、中村投手と挙げていただきましたが、四天王最後の1人西川選手について教えてください」

菊地さん「右打ちの強打者。プロ側の需要が右の強打者が非常に高まっている。その中でも西川選手はトップクラスと言ってもいいと思いますね」

煙山アナ「（3月には）侍ジャパンにも招集されました」

菊地さん「大学生ながら招集されて、3打席連続安打、非常にインパクトを残した選手。彼の場合は長打を打てるだけじゃなくて、好球必打で甘い球がきたら初球からどんどん打つ。率を残せる右打者というのがポイントじゃないかなと思いますね」

煙山アナ「大学代表でも4番を打って、MVPとベストナインを2度ずつ受賞している。バランスもいいんですかね」

菊地さん「バランスも良いですし、スイングも絵になりますよね。いわゆる勝ち上げる系の体幹を捩らせるような非常にバネを感じるスイング。本当にツボにハマったらレフトスタンドを超えていくホームランを打てますし、率も残せる。今年に入ってからセンターの守備力も向上しているのがポイントですね」

煙山アナ「いろんな球団が欲しいと思いますが、どの球団あたりが補強ポイントになるでしょうか？」

菊地さん「個人的には東京ヤクルトスワローズ。ポスト村上選手が非常に悩ましい問題だと思いますし、そう言う意味では和製大砲が欲しい。近年は左の強打者をとっているけど、右の強打者がなかなかいないと考えると、合致するだろうと思いますし、パ・リーグのチームも西川選手を欲しいという球団が多いんじゃないかなと感じますね。リーグ戦で死球を手に受けて、故障している状況ではあるんですけど、あまり重症ではないだろうという見方をされている。その辺り評価はあまり変わらないんじゃないかなと思います」

隠し玉は西川の同僚

煙山アナ「スポットライトを当たっている選手以外の選手がズバッと花開くことが多い。今回の隠し玉注目選手はいらっしゃいますでしょうか？」

菊地さん「ドラフト上位候補になるんですけど、佐々木泰選手。青山学院大の西川選手と同僚ではあるんですけど、私はスラッガーとしての資質だけを見たら、西川選手より佐々木選手の方が上じゃないかなと見ています。右投げ右打ちのスラッガー。西川選手は外野手なんですけど、佐々木選手はサードを守れる。適性としてはサード、セカンドですね。内野を守れる右の強打者は非常に需要が高いものですから、おそらくハズレ１位2位以内で指名があるんじゃないかなと見ていますね。とにかく良いところで打ちますし、私が特に好きなのは両腕がビヨヨンと前に出てくるようなスイングで、拾ってホームランにするんですよ。漫画のワンピースのルフィみたいなゴムゴムの実を食べたのかというくらい両腕が伸びる。あのスイングは規格外ですね。ぜひあれをプロで見て欲しいですね」

煙山アナ「高校生であげるとしたらいかがですか？」

菊地さん「同じ右の強打者のタイプという意味では、花咲徳栄の石塚裕惺選手。高校生なんですけど、すでに木のバットに順応できるくらいの技術力を持っている右打者。まだまだ体が発展途上なので、体が大きくなってくれば、将来的には楽天の浅村選手のような広角に強い打球を打てるようなイメージを持っています」

煙山アナ「高校ではショート中心ですね」

菊地さん「もちろん上でもショートを試されると思いますし、仮にショートが厳しいとなっても、サード、セカンド、浅村選手のようになっていくんじゃないかな。小学校の時に千葉ロッテマリーンズジュニアに選ばれていて、千葉県出身。若いショートが欲しいところで、ロッテなんかは合致するんじゃないかなと思います」

煙山アナ「この辺りは十分１位の可能性が…」

菊地さん「可能性はあると思います」

煙山アナ「四天王の西川史礁選手、菊地さん注目・佐々木泰選手。高校生の石塚選手について上げていただきました。菊地高広さんでした。ありがとうございました」

　いよいよ本日16時50分に運命のプロ野球ドラフト会議が開催される。大学生が豊作と言われるドラフトの中で、単独指名、あるいは注目野手の1本釣りなど、各球団どのような駆け引きがあるのかも注目だ。

（ニッポン放送ショウアップナイター）