侍ジャパンの髙部瑛斗(ロッテ)が5日に京セラドーム大阪で開催された『ラグザス 侍ジャパンシリーズ 2025 日本 vs オランダ』に『9番・センター』で先発出場し、6回の第3打席に2点適時打を放つなど、勝利に貢献した。
髙部は1-0の2回一死一塁の第1打席、右のメンデスが投じた初球の129キロスライダーを打ちにいくも中飛。「センターフライでしたけど、自分らしい感じかなと思いました」と、積極的に初球から打ちに行く持ち味を出した。続く1-0の5回無死走者なしの第2打席、右のデブロックが1ボール2ストライクから投じた4球目の135キロスプリットの前に一ゴロ。
2打席ノーヒットで迎えた1-0の6回二死満塁の第3打席、デブロックが投じた初球の145キロツーシームを逆らわずにレフト前に運ぶと、二者が生還する適時打となった。
5-0の8回一死二塁の第4打席、左のハンティントンが1ボールからの2球目の116キロスライダーを打つも三ゴロに倒れ4打数1安打も、この日は第3打席に初球を積極的に打ちにいく中で、“Hランプ”を灯せたことに「間違いなく大きいです」と安堵の表情を浮かべた。
◆ 現在の打撃の状態は?
現在の自身の打撃については「全然良くないですけど、これからしっかり上げていって開幕でベストに持っていかないといけない。僕はまずしっかり自分のことを見つめてやるかなと思います」と話した。
髙部は昨季シーズン最終盤に左手首、右膝の故障で離脱した。石垣島春季キャンプの2月3日の取材では「今のところはほとんどなく。怪我した場所なので、いつ(痛みが)くるかわからないので、そこはしっかり丁寧にやろうかなと思います」と話していたが、実戦が始まり、手首、膝の状態について確認すると、「全く健康でできている選手はほぼいないと思うので、色々付き合いながら、その中でベストを出して結果を残せるようにしないといけない。そこは常に何があっても結果を残せる状態でいたいなと思います」と明かした。
ロッテの外野のレギュラー争いは熾烈。髙部が侍ジャパンの代表に合流している間、4日のDeNAとのオープン戦では愛斗がレフトスタンドに一発を放った。髙部は「人ではないと思うので、結局人が打てなくても自分が打てなければ意味がない。自分にフォーカスしてやらなきゃいけないなと思っています」とキッパリ。
最後に6日の強化試合に向けては「僕ができることは変わらないと思うので、しっかりベストなパフォーマンスを出せるように。ヒット1本、盗塁でも、守備でもいいプレーができるように全力でやりたいと思います」と決意を述べ、球場を後にした。
取材・文=岩下雄太