ロッテ・藤原恭大 (C) Kyodo News

 ロッテの藤原恭大が28日、ソフトバンクとの開幕戦で『3番・ライト』でスタメン出場し2安打2打点と勝利に貢献した。

 藤原は昨季3月10日のソフトバンク戦で自打球を受け『右膝蓋骨骨折』により、開幕一軍を逃したが、今季は「去年は怪我しましたけど、今年は最初からいるので、怪我しないように1年間しっかり一軍で活躍したいなと思います」と開幕を故障することなく一軍で迎えることができた。

 藤原はソフトバンク先発・有原航平に対し第1打席が二ゴロ、第2打席が中飛に打ち取られていたが、2-1の6回一死二、三塁で迎えた第3打席、「チャンスだったので早めのカウントから変化球を狙って振りに行くことができました。ランナーを返すことができてよかった」と、有原が1ボールから投じた2球目のチェンジアップをライト前に弾き返す2点適時打を放った。

 7-1の8回無死走者なしの第4打席は、津森宥紀に対して3ボール2ストライクから粘りに粘って8球目のストレートを左中間に弾き返す二塁打でチャンスメイク。続くポランコのセンター前の安打で8点目のホームを踏んだ。

◆ 今季に向けて

 藤原は昨季故障で出遅れたものの、6月28日に昇格すると、「ずっと課題にしていたことなので、シーズン通しては戦えていないですけど、この2、3ヶ月上がってきて、3ヶ月通して好不調の波がなかったのは初めてなので成長した部分なのかなと思います」と、シーズン通して好不調の波が小さく、規定打席に届かなかったが打率.290でシーズンを終えた。

 シーズン終了後に行われたZOZOマリンスタジアムでの秋季練習ではチームとしてインコースをセンターから逆方向に打った。「やっぱり打ち出したら攻められるところだと思うので、そこを無理やり引っ張ったり、意識しすぎると絶対に崩れてしまう。インコースをバットのうちから逆方向に打つくらいの意識で引っ張る時もあれば、基本的には逆方向になるとは思うんですけど、そういう形でしっかり打つことができれば結果も出ますし、なかなかフォームは崩れないと思います」。

 秋季練習最終日の取材では「体も大きくなりましたし、逆方向に大きいのを打てたことがなかったので、それもホームランも何球か入ったので良かったと思います。最初はショートの頭、レフト前のイメージが多かったんですけど、やっていくにつれて逆方向に大きな当たりを打てる感触も出てきた。そこは成長した部分かなと思います」と好感触を掴みシーズンオフへと突入した。

 シーズンオフは、1人で自分自身と向き合いトレーニングを行い、体づくりに重点を置いた。2月1日からの石垣島春季キャンプでは第1、2クールは別メニュー調整だったが、「練習量は落ちていないので、全然しんどさとか入ってのギャップはなかったですけど、シンプルに技術がついてきていないというところですね」と2月13日に全体練習に合流。

 この日の打撃行程ではマシン、打撃投手に対して、右足を上げて打つことがほとんどなく、ほぼノーステップ打法で打った。ノーステップ打法の時の打撃フォームも昨年に比べて変わっていたように見えた。「メカニック的にはノーステップの方がいいですけど、実戦が入ってくるとやっていないフォームですし、打ちにいけていないので全然。滑ってる打球とか、引っ掛けている打球が多かったので、足をあげたり考えながらやっていきたいと思います」と打ち明け、「シーズン中くらい小さくはないですけど、結構大きく変えているので、まだまだやっている途中という感じがあります」と続けた。

 それでも、2月15日の打撃練習では昨季に近いような打撃フォームで打っていた。藤原に確認すると、「そうです」と回答し、その理由について「去年の形に戻しているイメージはないですけど、結局、直していくと勝手に一番良いフォームに戻っちゃうという感じですね」と説明。「ノーステップの形で足を上げられたら一番良いので、その感覚を持ちながらという意識はしています」と話した。

 藤原の打撃について栗原健太打撃コーチは「彼とも話をしましたけど、すごく今日(2月15日)は良い形でスイングができていると言っていたので、色々彼の中でメカニック的な部分は考えてやっている。少し悪くなると上体が前に行っちゃうので、そこだけ意識してやったらいいんじゃないのという話はしましたね」と明かした。

 藤原は「バッティングがちょっとよくなってきて、手応えが出てきているので不安もありますけど、楽しみな部分も出てきました」と、手応えを掴み石垣島春季キャンプを打ち上げた。

 藤原は3月7日のソフトバンク戦でオープン戦初出場を果たすと、オープン戦の打率.261だったが、8試合中6試合で安打。3月12日の日本ハム戦から23日の巨人戦にかけて5試合連続安打を放った。

 オープン戦を終えた段階で、「何ていうんですかね、スイング軌道も変わってきて、ちょっとスイングも強くなってきているので、振らずに飛ぶ、ちょっと大人なバッティングになってきているのかなと思います」と好感触。

 その中でも、3月12日の日本ハム戦、0-0の初回二死走者なしの第1打席、金村尚真が2ボール2ストライクから投じた5球目のインコース123キロパワーカーブをノーステップ打法で引き付けて右中間に三塁打が良かった。藤原本人も「カーブですかね。追い込まれてから長打が出たので、引っ張りの。それは収穫かなと思います」と話した。

 オープン戦では好不調の波が小さいように見えたが、「今年もそんなにないですよ、今のところ。シーズン始まらないとわからないですけど、活躍しないと出られないと思うので、頑張りたいと思います」と意気込んでいた中で、開幕戦で早速の2安打。

 外野手の競争は熾烈で、開幕二軍スタートとなった山本大斗、山口航輝、石川慎吾、愛斗といった外野のライバルたちはファームで結果を残している。今季、目標に掲げる規定打席到達するためには結果を残し続けるしかない。「もちろんそうですね、厳しい戦いになると思いますけど、そこはしっかり目標にして出られるように頑張りたいと思います」。7年目の今季こそ、規定打席に立って、マリーンズファンが期待する成績を残して欲しいところだ。

取材・文=岩下雄太

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