DeNA・村田修一野手コーチ(写真:萩原孝弘)

 阪神相手に延長までもつれ込んだが、結果連敗を止められなかったベイスターズ。なかなか点数が取れぬ現状の終盤、勝ち越しを狙う局面でのバント失敗が大きく響いた。

 問題のケースは2-2の7回、先頭の蝦名達夫が四球を選び、梶原昂希が送りバントを決められず、チャンスを広げられなかった場面。三浦監督も「ああいうところでしっかりとできるように練習はしているのですけれども、本人にも伝えてわかっていましたし。でも相手もいることなんでなかなか難しいところではあるんですけれども、ああいうところで決めて、つなげていけないと。今のこのチーム状況を考えたらキッチリできるようにしないと」と表情を曇らせた。

 阪神のピッチャーは左の及川雅貴、梶原も左。しかも今季は開幕から1番を任せられたこともあり、送りバントの機会は0で、通算でも1回しか決められていない打者。しかも連敗中のチーム状況の終盤のケースでの送りバントは、決して簡単ではない。

 しかし村田修一野手コーチは指揮官よりも辛口だった。「プロである以上はあの場面でバントを決められないといけない」とバッサリ。さらに「あああいう形がやりやすいっていう風に本人も言ってますけど、やりやすいからといっても決めれてない。自分も生きようということがアタマにあったのかセーフティ気味にやってるし。あそこは送りバントでしょというところなのに」とベンチの意図を汲めていないと指摘。「次がピッチャーですし、間違いなくそこは筒香が控えているわけで。ゴウさんにしっかりとつなぐという意識がちゃんとアタマの中にあったのか」とおかんむりだった。

 また「左ピッチャーがクロスで投げてきて、スライダーが抜けるかもしれない。そんなのは二の次の話なんで。そこでどれだけ本気でバントをしに行ったのかというところになってくるんじゃないですかね。体に当たってでも次につなぐっていうぐらいの気持ちは持っていかないと」とメンタル面にも言及。続けて「その気持ちがあれば、構え遅れて顔からバットが離れてバントするというシチュエーションにはならない。失敗したとしても顔が近づいていく形になりますよ」とどこまでも厳しかった。

 そこには「去年途中から出てきてせっかく頑張って、今年は勝負になる年だということもわかっているはずだし、監督も使ってくれているので。そこはもっと深く考えてほしいなと。本人が変わろうと思えば絶対に変われます。」という親心があるからこそ。

 「そういうことができてくれば、間違いなくこのチームの中軸を打てる選手、主力と呼ばれる選手になれると思います。それはベテランになっても必要なことだと思いますし、長くレギュラーを張っている選手は必ずそういうものをもっていると僕は思っています。そういう意味でも、今日の試合のことを考えないといけないです」と“本物”になってほしいからこその辛辣批評だった。男・村田の愛の喝は、梶原だけでなく、チーム全体に波及するはずだ。

 
取材・文 / 萩原孝弘

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ベースボールキング編集部

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