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クオリファイング・オファーって何?ちょっとややこしいメジャーのFAの流れ

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注目選手が多数!今年のストーブリーグも目が離せない![getty images]
 ワールドシリーズが終了し、海の向こう・アメリカでも本格的なストーブリーグの季節が訪れた。

 現地時間11月2日(日本時間3日)にはフリーエージェント(FA)選手が発表となり、139名がその公示を受けた。日本人ではマリナーズの岩隈久志や、ブルージェイズの川崎宗則が名を連ねている。

 アメリカのFAで特徴的なのは、FA権を取得した選手は全員一斉にどの球団とも交渉することが可能になる点。行使するか否かで所属球団と綱引きを行うことはしないのだ。

 ただし、球団側はワールドシリーズ終了から5日間に限り、独占交渉期間を持っている。そこで選手に提示するのが「クオリファイング・オファー(QO)」と呼ばれるもので、球団は手放したくない選手に対して規定額(=MLBの年俸上位125名の平均/今年は1580万ドル・日本円で約19億1000万円)の1年契約のオファーを出すことができる。

 選手はそこから7日間でそのオファーを受けるかどうかを決断することになっているが、2012年の制度導入以降、受諾した選手というのはひとりもいない。それもそのはず、無理してQOを受けずとも元球団と再契約を結ぶことは可能であり、そこまで球団から熱心に求められている選手であれば、後の交渉でもっと良い条件を引き出せる可能性が高いからだ。

 拒否した選手は自由の身となり、全球団と交渉が可能になる。が、しかし、QOはその後の交渉にも影響を与える。QOを拒否してFAとなった選手が他の球団と契約を結んだ場合、契約した球団は最も順位が高いドラフト指名権を喪失(1巡目指名終了後に指名可能)。元の球団に譲渡しなければならないというルールが存在するのだ。

 QOを拒否され、かつ選手も引きぬかれた球団は、ドラフトで1巡目の指名後、2巡目の前に選手を指名できる権利を手する。獲得する側の球団は、ドラフトで高い指名権を失うことも考慮しながら、本当に必要かどうかを見極める必要があるというわけだ。選手も拒否するのはかんたんだが、その後の展開が不利になってくることも頭に入れておかなければならない。

 今年は岩隈の他にも、かつて中日ドラゴンズでプレーした左腕のチェン・ウェイン(オリオールズ)や、ナ・リーグ最優秀防御率のザック・グリンキー(ドジャース)、ア・リーグ本塁打王のクリス・デービス(オリオールズ)ら注目選手が多数いる。選手の移動が活発なメジャーのFA市場から目が離せない。

【今年のメジャーFA注目選手】
<投手>
ジョニー・クエト(ロイヤルズ)
デービッド・プライス(ブルージェイズ)
スコット・カズミアー(アストロズ)
ジョン・ラッキー(カージナルス)
ヨバニ・ガヤード(レンジャーズ)
岩隈久志(マリナーズ)
チェン・ウェイン(オリオールズ)
ジェフ・サマージャ(ホワイトソックス)
ザック・グリンキー(ドジャース)
ジョーダン・ジマーマン(ナショナルズ)
マイク・リーク(ジャイアンツ)

<捕手>
マット・ウィータース(オリオールズ)

<内野手>
ベン・ゾブリスト(ロイヤルズ)
マイク・ナポリ(レンジャーズ)
クリス・デービス(オリオールズ)
ハウイ・ケンドリック(ドジャース)

<外野手>
アレックス・ゴードン(ロイヤルズ)
コルビー・ラスマス(アストロズ)
ジェーソン・ヘイワード(カージナルス)
ダニエル・マーフィー(メッツ)
ヨエニス・セスペデス(メッツ)
デクスター・ファウラー(カブス)
イアン・デスモンド(ナショナルズ)
ジャスティン・アップトン(パドレス)
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