ロッテの小島和哉は18時からのオリックス戦に先発する。
前回登板の13日の西武戦では、7回・96球を投げ、2被安打、4奪三振、3与四球、1失点で今季3勝目を手にした。
これまでスライダー、チェンジアップを決め球として投げることが多かったが、今季はフォークを決め球にしていることが多いように感じる。小島本人は「たまたまだと思います」としながらも、「僕の中で逆にどれでもいけるっていうのが一番強みだと思うので、“小島といったらチェンジアップだよね”というイメージよりか、“スライダーとチェンジアップ両方いいよね”という方が、僕みたいに打たせて取るタイプはいいのかなと思います。結果的にそれになっているのかなと思います」と自身の見解を述べた。
左打者に追い込んでから外のスライダーだけでなく、前回の西武戦では3-1の7回二死一、二塁で仲三河優太を2ボール1ストライクから4球目の外角138キロフォークで2ボール2ストライクとし、続く5球目も外角の139キロフォークで空振り三振に仕留めた。
「今は(スライダーとフォークを)どっちにしようかなと悩んで投げられているので、僕にとってはいいメンタルというか、ピンチでいいメンタルで投げられていたのかなと。まだ3つも負け越しているので、早くしっかりと勝って貢献できるように頑張りたいです」。
また、0-1の初回二死走者なしでネビンに1ストライクから2球目、2-1の2回二死走者なしでセデーニョに1ストライクから2球目と序盤は右打者に対しチェンジアップをカウント球で使用し、中盤の2-1の5回先頭の渡部聖弥に1ストライクから2球目の132キロチェンジアップで空振り、1ボール2ストライクからこの日初めて追い込んで130キロチェンジアップを投げた。小島はチェンジアップについて「いっても1試合良かっただけなので、しっかりこれを続けないとダメですし」と反省。
4月23日の取材で「いいとは言えないですけど、少しずつ日に日に良くなっている感覚もありますし、スピードがあまり出ていないので、出そうとするんじゃなくて、しっかりとバランスよく投げることが大事かなと思います。原因もしっかり考えて課題も克服していこうとする中でも、焦らないことも大事」とストレートに悩んでいた時期もあったが、前回登板の西武戦では145キロを超えるストレートが増えてきた。小島は現在のストレートについて「1回離脱して怪我の功名なのかわからないですけど、力がガッと入らないでリラックスして、投げられているのかなと思うので、はい」と好感触を掴む。
今季はここまで13試合・77回2/3を投げ、3勝6敗、防御率3.36。「前半よりかは良いですけど、全然かけ離れているので、チーム状況とかも関係なく、自分の仕事により集中できるようにしていかないといけないかなと思います」と厳しい言葉を並べた。
苦しくなっている原因については「色々今年、“これしてみよう”とかちょっとやりすぎたというか、色々一気にやろうとしすぎたところがありますし、いつも意識しないでできていたことが、意識しないとできなくなってしまったり、フォームの部分とかも含めて。結構そういうところではかなり投げていて気持ち悪い、抑えても気持ち悪い、打たれたら良くないと思われるし、というのがずっと続いていたので、はい」と吐露。
ただ、先発ローテーションに定着した20年以降、毎年夏場以降尻上がりに調子を上げている。昨季も8月以降は8試合・51回1/3を投げ、5勝3敗、防御率2.63だった。「この時点でここまで離されているのは、自分のせいだなと痛感していますし、はい。1つずつしか試合は来ないので、大事に頑張りたいと思います」。チームが苦しい戦いが続いているからこそ、エースの意地を見せてほしい。
取材・文=岩下雄太