ロッテのブライアン・サモンズは開幕ファームスタートだったが、ここまで7試合・35回2/3を投げ、4勝2敗、防御率3.03の成績を残す。
サモンズは練習試合・オープン戦、3試合・9回を投げ、防御率9.00とアピールすることができず、開幕をファームで迎えた。
「二軍スタートだったので、一軍にいても二軍にいてもやることは変わらない。しっかりと自分のやらなければいけないことを1日1日積み重ねていこうという気持ちで取り組んでいて、それが5月昇格した理由だと思います」。
ファームでは4月6日のDeNA二軍戦、4月15日の楽天二軍戦でクオリティスタート(6回3自責点以内)を達成するなど、6試合・27回を投げ、3勝1敗、防御率1.67で満を持して一軍に昇格。
来日初先発となった5月7日の楽天戦は「今日の結果はもちろん望んでいたものではなかったが、ひとつ言えることはストライクをしっかり取って行かないと良いピッチングはできないというところ。もっとゾーンの中でコントロール良く勝負していかないとゲームは作れないしそこは反省しなければいけないこと」と2回1失点だったが、5与四球と制球に不安を残した。
来日2度目の先発となった5月15日の楽天戦は「前の登板より良かったのは確かですね。今日は前の反省も踏まえてストライクゾーンの中で勝負しようという感じで投げ込んでいました。攻撃陣がチームの為に点を取ってくれて先制点や序盤にリードをしてくれたことが自分の中ですごく大きかったかなと思う。守備でも打たせたところをしっかり守ってくれたしチーム全体として良い仕事をしてくれて僕もなんとか自分のピッチングができた。あとは寺地が本当に良いリードをしてくれました」と5回2/3を2安打無失点に抑え、来日初勝利を手にした。
5月24日の西武戦は5回4失点で敗戦投手となったが、6月10日の広島戦から自身3連勝。
安定した投球ができている要因について「攻撃的に打者をしっかり向かっていく。良いカウントに持っていけているのが要因だと思いますし、真っ直ぐも走っていると思うので、自分から逃げないでしっかりと攻撃的に攻めているのが良い要因じゃないかと思います」と分析した。
石垣島春季キャンプで取材したときには、日本でも投球スタイルを変えずにやっていきたいと話していたが、現在も「大体のピッチングスタイルは変わらない」とのこと。
「日本人の打者は真っ直ぐと変化球系統をうまく待っている部分があるので、逆にアメリカの方は案外真っ直ぐのタイミングで振ってくるので、日本の打者相手にはしっかりとタイミングを外す時は外して、まっすぐを突っ込む時は突っ込む、そこら辺の違いは多少あると思います」。
オールスター明けも、勝ちを多くもたらして欲しいところ。「しっかり任されたところは、自分の持ち味を出して、ストライクゾーンで勝負できるように良いカウントで持っていって、そこで打ち取ると四球はもったいないというか、あまり出さないようにしなくちゃいけないと思うので、しっかりと早いカウントで打ち取れるピッチングを心がけて、チームの勝利に貢献したいです」。今夜、来日初勝利を挙げた東京ドームでの先発となる。5月15日の時のようなピッチングで楽天打線を封じていきたい。
取材・文=岩下雄太