7月16日ソフトバンク戦以来のスタメンとなったロッテ・池田来翔が5日のソフトバンク戦、5月4日のソフトバンク戦以来となる今季2度目の猛打賞の活躍で勝利に貢献した。
『6番・ファースト』でスタメン出場した池田は、0-0の2回無死二塁の第1打席、先発・前田悠伍が3ボール2ストライクから投じた9球目の145キロストレートをレフト前に弾き返し、チャンスを広げ、続く山口航輝の先制3ランに繋げた。
5-1の6回無死走者なしの第3打席は、津森宥紀が1ボール1ストライクから投じた3球目のスライダーをレフトフェンス直撃の二塁打でチャンスメイクし、山口のライト前にポトリと落ちる安打で6点目のホームを踏んだ。
勢いの止まらない池田は、6-3の8回無死走者なしの第4打席、宮﨑颯が3ボール2ストライクから6球目のストレートをセンター前に弾き返し、猛打賞を達成した。
試合後のヒーローインタビューでは、「自分の持ち味である積極的な打撃が今日はできたかなと思います」と振り返り、「正直、ほっとしていますし、もっともっと出た試合でヒットが打てるように練習から頑張ります」と意気込んだ。
◆ スタメン出場の機会が減少も
池田は交流戦18試合中17試合でスタメン出場し、15試合で安打を放つなど、打率.258、1本塁打、4打点の成績を残した。
交流戦明けはそれまでファーストのレギュラーを務めていたネフタリ・ソトの打撃が復調し、スタメンでの出場機会が減少したが、「スタメンで出た時に結果を出さないと次はないと思っていますし、どんどん結果を出していかないと自分の立ち位置は変わってくると思うので、スタメンで出た時は何かしら結果を残そうと思ってやっていますね」とスタメン出場した7月5日のオリックス戦では1安打1打点。
7月8日の日本ハム戦では、0-2の2回二死走者なしの第1打席、「ここ最近、引っ張れていなかったので、思いっきり引っ張ろうと思って、まっすぐ打ちに行きました」と北山亘基が1ボールから投じた2球目のカットボールを打った瞬間、レフトスタンドに飛び込むライナー性の本塁打。池田が理想とするライナー性の本塁打だったが、「理想にしています。その後の打席は全然だったので、たまたまかなと思いますね」と振り返った。
昨季までファームで打撃コーチを務め、今季一軍の打撃コーチを担当する栗原健太コーチは池田のライナー性の打球について「彼がいいのはライナー性の打球なので、フライというよりはライナーのホームランが多いと思うんですけど、それは練習の時から彼は意識してやっているので、はい」と明かし、「彼のいいところは初球からどんどんスイングをかけられるところ」と評価した。
池田は基本的にバットを短く持っているが、6月11日の広島戦、栗林良吏との対戦時や8月1日の西武戦、隅田知一郎との対戦で初球からバットを長く持って打つなど、バットを長く持って打つこともある。
「その日の感覚ですね。短くずっと持っていると、ヘッドが使えないとかありますし、長く持っているとちょっと遅れて、めちゃくちゃ遅れるなという感覚があるので、自分の打撃練習、ティーでその日の状態に合わせて持ち方変えています。基本は短いです」。
競争が熾烈な中で、試合前の練習では出場機会の多いファーストだけでなく、サードやセカンドで元気よくノックを受ける姿がある。「試合にも出られなくなってきているので、もう1回しっかり結果を出して、まずは試合に出て貢献したいです」。競争力が高くなってきた中で、一軍で引き続きプレーするためにも、結果を残し続けていきたい。
取材・文=岩下雄太