ロッテの小島和哉(左)と種市篤暉(右)[撮影=岩下雄太]

◆ 自身4連勝中の小島

 現在最下位に沈むロッテは、オールスター明けも12勝22敗1分と大きく負け越し、苦しい戦いが続いているが、小島和哉と種市篤暉は、オールスター明け2人で貯金を5つ作り、“エース”としての存在感を発揮している。

 小島は8月1日の西武戦で3回8失点でノックアウトされ、オールスター明けの防御率は3.82だが、8月9日のオリックス戦以降だと5試合・34回2/3を投げ、防御率2.08に良化する。

 「モイネロと伊藤大海くんのピッチングを見て、まだまだというか、すごく見習う部分がすごくあった」と8月10日のソフトバンク・モイネロと日本ハム・伊藤大海の両先発の投げ合いに刺激を受けマウンドに上がった8月16日のソフトバンク戦は、8回・117球を投げて、8被安打、10奪三振、2与四球、2失点に抑え、今季5勝目を手にした。

 「色々重なった週ではあるので、モイネロ投手と伊藤投手の投げ合いを見てもインコースが重要だなと思いました。かといって全部行くというのは話が違うので、タイミングとバッターのタイプによりますけど、もともと(佐藤)都志也と組むとなった時も、こういう練習をしてきたからいつもより増やしてみようと話をしました」。

 続く8月24日の西武戦では7回・115球を投げ、3被安打、5奪三振、4与四球、無失点に抑え、6勝目。8月16日のソフトバンク戦が10奪三振、24日の西武戦は5奪三振と、奪三振が多い時と少ない時があるが小島は「その時の状況によりますけど、元々三振を取ろうと思っていないです。打たせて取るイメージにしているので、あんまり気にはしていないです」と明かした。

 8月31日のソフトバンク戦は初回から球数が増えたが、6回・123球を投げ、10被安打、7奪三振、2与四球も2失点にまとめ、7勝目。「すごくピッチングも見ていて良かったですし、自分も負けていられない気持ちになっているので、はい」と種市の完投勝利に刺激を受けた9月7日の西武戦は完投とはならなかったが、8回・112球を投げ、9被安打、2奪三振、0与四球、2失点、自身4連勝で8勝目を挙げた。オールスター明けは6試合・37回2/3を投げ、4勝1敗、防御率3.82の成績を残し、5年連続規定投球回到達と3年連続二桁勝利も見えてきた。

◆ 種市はオールスター明け奪三振アップ

 「正直前半戦は情けないピッチング、自分が納得のいくピッチングがほぼほぼできなかった。その中で後半戦はやっぱりちゃんとローテーションに回らないといけないと思いますし、長いイニングを投げないといけない責任がある。勝ちの確率が上がるようなピッチングができるように頑張りたいと思います」。

 後半戦に向けてこのように意気込んでいた種市は、オールスター明け6試合全てで6イニング以上投げ、QSを全て達成し、前回登板の9月3日の日本ハム戦では今季初完投勝利を挙げるなど、6試合・45回1/3を投げ、3勝1敗、防御率1.79と“有言実行”の働きを見せている。

 オールスター前までは14試合・86回1/3を投げ、67奪三振だったが、オールスター明けは調子のバロメーターのひとつである奪三振が増えた。オールスター明け初登板となった7月29日の楽天戦は5奪三振だったが、8月5日のソフトバンク戦で12奪三振、13日の日本ハム戦で11奪三振、20日の楽天戦と27日のオリックス戦で9奪三振と、8月は月間リーグトップの41奪三振を記録した。完投した9月3日の日本ハム戦も11奪三振と、オールスター明けは6試合・45回1/3を投げ、イニング数を上回る57奪三振を記録する。

 6試合全てで110球以上を投げ、8月13日の日本ハム戦では131球を投げたが、イニングと球数については、「全然大丈夫です」とキッパリ。8月31日の取材で、「球数を投げることに関しては、もちろん疲れるんですけど、慣れることが一番かなと思います。100球でずっと終わっていたら、100球の体力になりますし、120球投げていたらどんどん慣れてくると思う。5試合くらい120球近く投げていますけど、体の疲労度は最初よりも疲れていないです」と話し、9月3日の日本ハム戦で9回・116球を投げ完投。7回、8回で120球近く投げるのと、9回・116球投げるので、疲労度は違うのか聞くと、「正直、疲れ度的にはそこまで変わらなかったですね、はい」と頼もしい言葉が返ってきた。

 一般的に投手陣の疲れの見えた夏場以降、打者が有利になると言われるが、その8月以降に安定した投球を見せる小島と種市。小島に関しては先発ローテーションに定着した20年以降、毎年8月以降に尻上がりに調子を上げる傾向を見せ、種市は今季をきっかけに来季も夏場以降に安定した投球を披露してほしい。来季、リーグ優勝を繰り広げていれば、強力な2枚看板になっているはずだ。

▼小島と種市のオールスター明けの成績

小島和哉:6試 4勝1敗 37回2/3 奪三27 防3.82

種市篤暉:6試 3勝1敗 45回1/3 奪三57 防1.79

取材・文=岩下雄太

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岩下雄太

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