横浜バニラ株式会社代表取締役社長CEO・髙橋優斗氏

◆ 筋金入りの“ガチ・ベイスターズファン”

 「正直生まれた瞬間から、ベイスターズファンと決まっていた感じはありますね」。

 生粋のハマっ子であり、この世に生を受けたときから“青い血”が流れていたと実感していた髙橋優斗さん。それから25年、横浜バニラ株式会社を立ち上げ代表取締役社長CEOとなった青年は、横浜DeNAベイスターズのスポンサー契約を結んだ。大好きなベイスターズと深まる絆。そこには横浜を愛する者同士の、運命的な何かを感じさせる。

 小学2年で野球を始め、そのタイミングで初めて横浜スタジアムを訪れた際「プロの球場ってこんなに綺麗なんだ。プロの投げる球ってこんなに伸びるんだ」と心に衝撃を受けた優斗少年。

 「当時広島戦で加賀(繁)投手が投げていたのをすごく覚えていますね。あとは(ブレット)ハーパー。僕が見に行くと必ずホームラン打ってくれるんですよ。石川雄洋さんのサードの頭に流して打つのも好きでしたね。僕、右バッターなのに真似して流し打ちばっかりしてましたから」と鮮明なエピソードが淀みなく口をつくことからも“ガチファン”であることは明白である。

 そんな髙橋優斗さんは、過去に3回、今年も春先にセレモニアルピッチを務めた。昨年もメジャー挑戦した今永昇太や、横浜に帰還した筒香嘉智の話題に触れるなどガチファンな一面を披露し観客を唸らせたが「横浜スタジアムは僕にとってディズニーランドみたいに楽しい場所、もう夢の空間なんです」と特別な場所での大役には、ステージとは違う独特のプレッシャーを感じたと吐露。さらに「選手が近くにいて、裏で三浦監督に会えて。また直前に上茶谷(大河)さんや山﨑康晃さん、石田裕太郎さんがピッチングを教えていただける体験まであったりとか。ファンとしての緊張感、高揚感がすごかったです」とファンなら誰もが憧れる体験に、今でも興奮気味に回想する。

 一ファンからステップアップしたが「やっぱりベイスターズは僕のヒーローであることは変わらないです。特に憧れの三浦監督が率いるベイスターズはヒーローです」とキッパリ。昨年の日本シリーズも「2戦目と6戦目を見に行ってました」と応援に駆けつけた。「2戦目はやはり力の差があるのかな?と感じてしまって、すごく辛かった記憶がありますね」と本拠地での連敗に気を落とした。

 「でも6戦目は熱の入り方とか、すべてが全然違いました。僕は99年生まれなので98年の優勝は体験したことがなかったので、今までの人生の中で見たことのない景色がそこに広がっていましたね。優勝の瞬間の直前が、一番高ぶっていたのがわかりました」と歓喜の瞬間を現地で味わい「本当に泣けました。いまでも疲れたときにあの映像を見ると、やっぱり奮い立ちますから」と距離の縮まった現在も、ヒーローたちの戦いに勇気づけられている。

 今年もベイスターズの戦績はしっかりとチェック。「Aクラスに入っているのは素晴らしいこと」と“暗黒時代”から見続けてきたからこその言葉を発したが「人間は欲がありますからね。去年の日本シリーズの雰囲気もあって…」とリーグ優勝を逃した現実に悔しさも滲ませる。「ただ筒香(嘉智)選手が急にホームランマシーンみたいになって打ちまくる姿、この爆発力がベイスターズの魅力ですよ。フォード選手の補強もテンション上がりましたし、今まで散々苦しめられていた藤浪(晋太郎)さんがベイスターズのチームカラーに染まって感情を出してプレーしていて。ワクワクしながらこチームを応援できているのは嬉しいですね。毎年夢を見させてくれるチームなんですよ!」とベイスターズの魅力を力説。これからもエールを送り続けると誓った。

◆ 横浜No.1ギフトスイーツへ

 そんな髙橋さんは24年に「横浜の新定番のお土産を目指す」をターゲットに『横浜バニラ株式会社』を設立した。フラッグシップ商品の『塩バニラフィナンシェ』は「岩塩を上面にそっとふりかけることで、上から食べるか下から食べるかで味が変わるところなど、こだわって作りました」とCEOが思い描く横浜のイメージを基に企画・開発を推し進めた横浜発ギフトスイーツ。発売当初から売り切れ続出するなど瞬く間に人気商品となり、12時間で販売されたフィナンシェの最多個数で世界記録を達成し、ギネス世界記録™に認定されるほどの快進撃を続けている。

 さらに今年7月には「やっぱり僕の前提としてベイスターズファンということがすごくあるので、正直会社を立ち上げた瞬間からずっと視野には入っていました」と狙いを定めていたベイスターズとのオフィシャルスポンサー契約を締結。そこには大きく2つの理由があった。

 まず1つ目は「ベイスターズは街の中心を担っていて、横浜を体現しているチーム。私達も同じ横浜を拠点に持っていることもあり、そこのスポンサーにならせていただくのは、新世代の新定番を目指しているブランドとしては当然のことで、ストーリーがちゃんと出来上がっているという判断をしました」と地元横浜の縁を強調。「横浜を盛り上げるというキーワードに基づいての取り組みですので、ベイスターズさんとのシナジー効果も確実に期待されるいう判断材料もあるのも事実ですね」とベイスターズとタッグを組んで、ともに横浜の魅力をアップしていく目論見もある。

 2つ目は「横浜DeNAベイスターズさんって日々勝負、挑戦している姿が、スタートアップの挑戦する時期というのが重なったことも大きな判断材料でしたね。当社としては10月から二期目になるので、まさに“横浜奪首”の年にしなければいけない。横浜=横浜バニラを目指す年でもあるので、その過程においても重なる部分が多かったのも大きいですね」と二期目で一気に飛躍する意味もあると説明した。

 現在はステップアップを果たすため「横浜ではいつでも買える状態を作らないといけないと思っています」とまずは地元に根を張ることに注力する。同時に「まず名前を味を知っていただくところが重要です。横浜に来たときには『また横浜バニラ食べたいよね』って思っていただけるキッカケを作るところですね」との考えのもと「8月下旬から9月初めに関西方面で催事をしました。今後も全国の方に味を知っていただけるようにポップアップを展開していく予定です」と日本各地にも攻めていく。

 横浜のギフトとして「第一想起を取ることが大切」と経営者として目を輝かせる髙橋優斗さん。それでも「横浜スタジアムのグッズショップに置かせてもらえたら嬉しいなって思っています」とベイスターズファンとしての一面が顔を出す。いずれは「横浜スタジアム限定の横浜バニラブランドの商品を出せたらいいですよね。そしてスタジアム内の売店。崎陽軒さんとかあるところに横浜バニラの一角があれば嬉しいです! これは夢があるなと思います!」と究極目標を見据え、声を弾ませた。

 熱いベイスターズ愛と情熱。若きスタートアップ起業家は横浜の誇りを胸に戦い、攻めまくる。

(取材・文=萩原孝弘)

この記事を書いたのは

萩原孝弘

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