ロッテの岡大海が故障から復帰後、13試合に出場して、打率.333(27打数9安打)、3打点とさすがの存在感を見せている。
特に9月13日の楽天戦、0-2の4回無死走者なしの第2打席、「なんとか負けている段階だったので塁に出たい気持ちでいました」と、荘司康誠が1ボール2ストライクから投じた5球目のストレートを右中間を破る二塁打が良かった。この安打をきっかけにチームは打者一巡の猛攻で一挙6点を奪い逆転に成功した。
24日の西武戦は『3番・センター』でスタメン出場すると、0-0の初回二死走者なしの第1打席、菅井信也が投じた初球の146キロストレートをレフト前に運び、先発出場した試合では6戦連続安打となった。
3-0の5回一死満塁の第3打席、「前の打席でやられていたのでなんとかこの打席ではランナーを還したいと思っていました。追加点を取りたかったですし打てて良かったです」と、菅井が1ストライクから投じた2球目のチェンジアップをセンター前に2点適時打。この日は2安打2打点の活躍で勝利に貢献した。
故障離脱前も6月が月間打率.345(29打数10安打)、7月が打率.333(12打数4安打)と安打を放っており、6月以降の打率は.338(68打数23安打)。バッティングの状態について岡は「う〜ん、特別良いわけではないと持っていますし、悪いとも思っていない状況で、しっかりその日その日、整理して打席に入れているかなとは思っていますけどね」と自己分析する。
復帰前と変わらず安打を積み重ねる姿を見ると、二軍公式戦復帰後初戦となった8月22日のDeNA二軍戦から一軍復帰までの間、かなり良い過ごし方をしていたのではないだろうか。
「一番は打ち損じを少なくと言いますか、そういう部分もありますし、強いあたり、ずっと言っていますけど引っ張った打球だったり、ゴロにならないように意識して取り組んでいますね」と、ゴロにならないバッティングを心がけてきた。
常に取材のたびにゴロよりもフライを意識していることを口にしているが、もちろん現在も、「今も引き続きそういう思いは強いですし、引っ張った打球はゴロになりやすい。そこを減らしたい気持ちが強いです」と語った。
また、岡が故障で離脱している間、西川史礁をはじめとした年下の若手、中堅の野手が一軍の試合に多く出場していた。若い選手の活躍に岡は「本当にみんな成長している部分もありますし、自分自身も日々よくしていかないといけないなと思っています」と刺激を受けた。
残りの試合でも「全てにおいて貢献したいと思いますし、打つ方でも率もそうですけど、長打にこだわりを持ちながらやっていきたいと思います」と意気込む。チームが若手主体に切り替わっていく中で、経験豊富な働き盛りの選手の力も必要。攻撃、守備、そして走塁に岡らしいファイト溢れるプレーでチームを支えていく。
取材・文=岩下雄太