侍ジャパン・西川史礁

 侍ジャパンの西川史礁は、宮崎合宿から11月15日と16日に東京ドームで開催された『ラグザス 侍ジャパンシリーズ 2025 日本 vs 韓国』までを総括した。

 10月27日に侍ジャパンに追加招集された西川は11月15日の韓国との強化試合、『7番・レフト』でスタメン出場し、2安打2打点1四球1死球と5席中4打席出塁する活躍。「1、2打席目に関しては自分の中では100点のバッティングかなと思います」と振り返りながらも、「その後の打席で三振、1球で仕留められない詰めの甘さっていうのはまた出たので、しっかりと準備してまた明日(16日)臨みたいなと思います」と反省を忘れなかった。

 16日の試合前練習ではレフトで打球捕、走塁練習もしっかりと一塁と二塁で打球に合わせてスタートを切り、打撃練習でもこの秋、意識している“角度”のついた打球が左中間スタンドに何本も放り込んでいた。

 「昨日(15日)同様バッティングでアピールしたいですし、守備の方でもしっかり捕れるアウトをしっかりとって、全ての面でアピールしたいと思います」。

 前日から打順を2つ上げ『5番・レフト』でスタメン出場した西川は、0-0の2回無死一塁の第1打席、チョン・ウジュが2ボール2ストライクから投じた7球目の134キロのスライダーを打ちに行き投失。

 0-3の4回無死一、二塁の第2打席、左のオ・ウォンソクが2ストライクから投じた3球目の136キロスライダーに空振り三振。

 3-4の5回一死一、二塁の第3打席、キム・ヨンウが2ボール2ストライクからの7球目の149キロストレートをピッチャー強襲の当たりを放ち、「チームが勢いづいていた時だったので、自分も繋ごうと思って打席に立ちました。セーフになりたいという気持ちだけだったので、1本出てそこは良かったなと思います」と、一塁へ執念のヘッドスライディングで内野安打をもぎ取った。これで2試合連続安打となった。

 二死満塁から佐々木泰(広島)の押し出し四球で二塁へ進んだ西川は、石上泰輝(DeNA)の打席前に、外野の守備位置を確認。石上がライト前に放つと、二塁からスピードを緩めることなく三塁ベースを蹴り、ホームインした。

 6-4の7回一死走者なしの第4打席は、パク・ヨンヒョンが1ボールから投じた2球目の143キロストレートを捉えるもライトライナーに打ち取られ、7-6の9回無死走者なしで迎えた第5打席、ペ・チャンスンの初球のストレートを打ちにいくもバットを折られる遊ゴロ。この日は5打数1安打だった。

 韓国との強化試合は2試合にフル出場して、打率.375(8打数3安打)2打点だったが、「打順を上げてくださったんですけど、なかなかいい姿を見せることができなかったので、そこは悔しい気持ちしかないですね」と反省の言葉。「今回の対戦で自分の課題も見つかりましたし、それをこの冬、オフシーズンでもっと一段階、ふた段階成長した姿で戻れるように。それだけしか考えていないですね」と前を向いた。

 課題については、「いろいろあるんですけど、1球で仕留められなかったり、最後の打席で力が入った時にバットが外回りして、バットが折られるというのがこれまでも何回もあった。そういうミスは減らしていかないとなと思います」と説明した。

 11月6日の宮﨑合宿から11日間の代表生活を終えた。「いろんな勉強になりましたし、すごくいい期間になったので、これをしっかりと自分の技術に、レベルアップできるようにまたやっていきたいと思います」。代表での経験を糧に、この冬は自分自身と向き合いさらに成長していくつもりだ。

取材・文=岩下雄太

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