ブルペンで投球練習するロッテ・小島和哉[撮影=岩下雄太]

 ロッテ・小島和哉は昨季終了時点で、5年連続規定投球回に到達している。

 現在NPBで5年連続規定投球回に到達している投手を探してみると、小島と伊藤大海(日本ハム)の2人しかいない。24年まで4年連続規定投球回に到達していた加藤貴之(日本ハム)は昨季119回、戸郷翔征(巨人)は昨季111回、24年まで中日でプレーしていた小笠原慎之介は活躍の舞台をメジャーに移しており、“継続”して活躍し続ける難しさ、投げ続ける難しさがわかる。

 小島は5年連続規定投球回に到達したことについて、「途中脱落しましたし、内容もいい試合がなかったので、ちょっと悔しいなというシーズンでした」と納得していなかった。

 初めて規定投球回に到達した21年は期待の若手の1人だったが、現在はエース格にまで成長。“規定投球回到達”は小島の成長物語でもある。21年7月の取材で「毎試合7回、8回安定して投げていかないとイニングも稼げない。1週間の登板で5回しか投げないのは、う〜んなんていうんですかね、“労働不足”だと思うので、長いイニングを投げられるようにと思っています」と話していたが、23年5月の取材では「若手で投げるピッチャーもだんだん出てきて、なおさら僕が火曜日、水曜日の週頭に投げているので、できるだけ長いイニングを投げて僕の試合で中継ぎを使わないことを考えていけば後半とか、心置きなく中継ぎを投入できると思うので、週頭で投げる時はいつもよりイニングをしっかりと考えて長い回を投げることを一番に考えてやっていきたいと思います」と、同じ長いイニングを投げることを言葉にしても、23年以降は“自分軸”ではなく、“チーム軸”で話すことが多くなった。

 23年11月の取材でも「イニングを投げることは大事だと思います。勝つのが一番いいですけど、負けたとしても長いイニングを消化できるようにというのは、曜日はじめとかは思っているので、どう見ても向こうがエース格だったら毎週連続して勝てるわけではないので、負けがつくかもしれないですけど、その中で長いイニングを投げる方が大事なんじゃないかなと思います」と、責任感を口にした。

 年を重ねる毎に言葉から“自覚”が伝わってくる。若手時代には当時先発ローテーションの軸で投げていた石川歩、美馬学が長いイニングを投げて、リリーフ陣を休ませていたことも関係している。「(当時は)美馬さんとかが8回を投げて、僕とかが5回、6回とかでギリギリ勝ちをつけさせてもらっていた。今度は自分が逆の立場になって、少しでもチームのためにその魂を受け継いでやっていけたらなと思います」と、美馬が現役引退を発表した際、美馬との思い出について質問した時に、このエピソードを明かしてくれた。

 故障にも強く、昨季急性腰痛で離脱しただけで、この5年間大きな故障の離脱は1度もない。先発ローテーションで投げ続けるためには故障に強いだけでなく、結果を残し続けていなければ、1週間に1度の先発マウンドに上がれない。それを5年続けているのだから、立派だ。「1年投げることが当たり前だと思っていますし、自分の中でも12勝がキャリアハイなので、その数字はしっかり超えて。あとは負け数を減らして、1つでも2つでも貯金を多くもたらせるように頑張りたい」。今季も規定投球回を投げ、2年ぶりの二桁勝利達成に期待がかかる。

▼小島和哉の年度別投球回数

※は規定投球回到達

19年:54 1/3

20年:113 1/3

21年:146 ※

22年:143 1/3 ※

23年:158 1/3 ※

24年:163 1/3 ※

25年:145 ※

取材・文=岩下雄太

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