コラム

ケガの功名!? パワーアップしたオリックス・小島のプロ初本塁打

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小島が右越えに勝ち越しの本塁打を放つ=ほっともっと神戸

どら増田のオリ熱魂!〜第8回〜


 オリックスのプロ6年目小島脩平(30)が、24日のロッテ戦(ほっと神戸)でチームに勝利を呼び込む勝ち越しホームランを放った。小島にとってはこれがプロ初ホームランだ。今シーズンはプロ初の開幕スタメンの座を掴み、首脳陣からも期待されていた小島だったが、開幕戦のケガにより戦線から離脱。6月15日に再昇格し1軍復帰を果たしていた。

「ランナーがいなかったので、思いっきり振ってやろうと思っていたら、いいところに球が来ました」

 1-1の同点で迎えた8回裏、2死走者なしの場面。小島はロッテ大谷智久が投じた2球目の甘いストレートを見逃さず弾き返すと、ボールはオリックスファンが集まるライトスタンドに吸い込まれ、福良淳一監督も「ホームランを打つとは思わなかったけど、小島みたいな選手がああいう場面で打つと大きい」と目を細めた。


転機となった16年

▽小島脩平(2011年ドラフト7位)
桐生第一高校~東洋大~住友金属鹿島、

【年代別打撃成績】
2012年:29試合 率.218(87-19)本0 点2
2013年:17試合 率.045(22-1) 本0 点0
2014年:10試合 率.000(1-0) 本0 点0
2015年:41試合 率.170(47-8) 本0 点0
2016年:74試合 率.246(199-49)本0 点9
2017年: 9試合 率.241(29-7) 本1 点2
※2017年は6月26 日現在


 年度別の成績を見てもわかるように、小島にとって転機になったのは昨シーズンである。昨年は5月14日に昇格すると、「とにかく逆方向を意識して」打席に立った結果、5月の月間成績は、打率.423(26-11)3打点と大活躍。そのままシーズン終了まで一軍に帯同し、キャリアハイの成績を収めた。

「昨年は逆方向を極めようと思って練習していたんですけど、引っ張ることもやらないと一軍では通用しないことがわかったので、今年は引っ張ることも意識してみようと思います」

 宮崎の春季キャンプで話を聞いたとき、小島は充実した表情で今年目指すバッティングについて話をしてくれた


手にしたチャンスと待っていた試練


 迎えた2017年の開幕戦。小島は7番レフトでプロ初の開幕スタメンを掴み取った。しかし…第2打席、ショートゴロを放ち1塁ベースを駆け抜けると、右のふくらはぎに痛みが走る。診断の結果は肉離れ。「こんなチャンスはもうないかもしれない」とまで思っていた矢先の離脱に、小島の心は折れかけていた。

「2週間くらいは病んでいましたね。歩けないんで、その期間はアイシングして2時間くらいで帰ってくるだけなんですよ。でもリハビリ担当の中川さんがメニューを作ってくれて、レベルアップして一軍に戻りたいという気持ちに切り替えることができたんです。怪我の功名じゃないけど、そうなればいいなって思うようになりました」

 5月19日のウエスタンリーグ、広島戦(由宇)からファームで実戦への復帰を果たした小島は、6月1日の中日戦(ナゴヤ)で小熊凌祐から二軍ながらプロでの初本塁打を放つ。本人も「自信になった」と話していたこの一発が、今回の本塁打の布石となった。

 再昇格の直後、横浜スタジアムで話を聞いたときに春季キャンプで聞いた話を改めてぶつけてみると、こんな答えが返ってきた。

「足は使えなかったんですけど、上半身のトレーニングをする時間がかなりあったんですよ。なのでパワーアップはしたと思います。センターを中心に甘い球を強く打っていきたいですね」


決意を胸に


 現在のオリックスは、内外野ともに競争が激化している。小島のように内外野すべてのポジションを守れるユーティリティプレーヤーは、バッティングで結果を残すことができればベンチも使いやすい。怪我をしたことを前向きに捉え、さらにパワーアップした小島の存在はチームの活性化につながるだろう。

「ファンの皆さんには出遅れてしまって申し訳ない気持ちもありますが、毎日結果を出すことで遅れを取り戻します」

 初ホームランの翌日は周囲の反応がすごかったそうだが、「最近、ウチの上の子ども(5歳)が、お父さんがプロ野球選手だってわかるようになってきたんですよ」と語る小島の眼には光るモノがあった。今の小島はオリックスの“伏兵”ではない。開幕戦で味わった悔しさを真の実力者としてパワフルに発揮してほしい。


文=どら増田(どらますだ)
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