コラム

ホームで苦戦が続くダルビッシュ…苦手意識を払拭できるか

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ダルビッシュ有

ダルビッシュの立ち位置は…


 メジャーリーグのレギュラーシーズンも全日程を終了。いよいよポストシーズンの戦いに移る。

 中でも日本人選手が所属するチームには注目が集まるが、5年連続でナ・リーグ西地区を制したドジャースは地区シリーズの初戦をエースのクレイトン・カーショーに託すことを決めた。

 夏場に故障で約1カ月戦列を離れたこともあって不安も囁かれたが、終わってみれば18勝4敗、防御率2.31という圧巻の成績。リーグ最多勝と最優秀防御率の二冠に輝いている。

 ドジャースがプレーオフを勝ち抜くには、やはりエース左腕の活躍が必要不可欠。ファンはもちろん、首脳陣もカーショーが登板する試合は勝利を計算していることだろう。

 そこで重要となってくるのが、カーショーに続く“先発2番手”の存在である。7月末にレンジャーズから復帰したダルビッシュ有がその役割を担う可能性が高いと見られているが、地区シリーズの第2戦はベテラン左腕のリッチ・ヒルが起用される見込み。ダルビッシュは第3戦に回るであろうとの見方が濃厚となっている。


苦手意識の払拭が世界一へのカギ


 カーショーとダルビッシュの間に1人挟むねらいとは何か…。その要因のひとつに考えられるのが、レンジャーズ時代も含めた『ホームゲームでの弱さ』が挙げられる。以下のデータをご覧いただきたい。

【ホーム/ロード別成績】
▼ 2017年
ホーム:16試合 4勝8敗 防御率5.25(※移籍後は4試合 1勝2敗 防御率4.84)
ロード:15試合 6勝4敗 防御率2.44

 今季は開幕からホームで打ち込まれるシーンというのが目立ったダルビッシュ。特に試合の立ち上がりではそれが顕著だ。

【初回・ホーム/ロード比較】
▼ 2017年
ホーム(1回表):16イニング 自責点11(防御率6.19)
ロード(1回裏):15イニング 自責点3(防御率1.80)

 レギュラーシーズン最後の登板となった現地25日のパドレス戦はホームでの登板。ここでは7回を1失点という快投を見せ、ドジャースタジアムで初勝利を飾った。しかし、それまではと言うと、ホームでは5試合連続で初回に失点を許している。上記のデータに表れているように、プレーボール直後の1回表はリズムを作るのに苦労して、失点を重ねていたことがわかる。

 当然、ドジャース首脳陣もこのデータを把握しているはず。チームはすでにメジャー全体での最高勝率を確定させているため、ワールドシリーズまでホームアドバンテージを握ることが決まった。ダルビッシュは地区シリーズこそロードでの先発となるが、それ以降はホームで先発する可能性もそれだけ高くなるということだ。

 “1回表の投球”に不安は残るが、今季最終登板のパドレス戦がホームゲームの苦手意識を払拭するひとつのキッカケとなるかもしれない。ダルビッシュはカーショーに次ぐ2番手として、いや、カーショーとのダブルエースとして、チームを1988年以来となる世界一に導けるだろうか。


文=八木遊(やぎ・ゆう)


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