コラム

右打者が強いセ・リーグ首位打者争い

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昨季のセ・リーグ首位打者・宮崎敏郎(C)KYODO NEWS IMAGES

右打者が多い近年のセ・リーグ首位打者


 3月30日にセ・パ同時開幕となる2018年のプロ野球。“たかが1試合”ではない開幕戦の舞台に立つべく、選手たちによる競争が2月1日からはじまった。

 半年以上を要する長丁場のシーズン。各選手が目標に掲げるものと言えば“優勝”や“日本一”というところが多いが、個人の目標として多くの打者が目指すのが“首位打者”のタイトルだ。

 昨シーズンの首位打者といえば、セ・リーグはDeNAの宮崎敏郎、パ・リーグは西武の秋山翔吾がそれぞれ獲得した。セは2016年の巨人・坂本勇人に続く右打者の連続受賞。パは2012年のロッテ・角中勝也から6年連続で左打者がタイトルを獲得している。

 ここ10年(2008年~2017年)を振り返ると、なんとセ・リーグは10人中7人が右打者。一方のパ・リーグは、右打者の首位打者はふたり(両打ちを除く)だけだった。

 打席の左右でいうと、一塁までの距離が一歩半ほど近い左打者のほうが内野安打も増える分、打率を残しやすいという考えが一般的。パはその傾向がよく当てはまるが、セは全く逆の結果になっているのだ。


パウエル・長嶋茂雄が3年連続で首位打者を獲得


 2008年以降のセ・リーグを見ると、2008年・2009年、2013年・2014年、2016年・2017年と3度にわたり、2年連続で異なる右打者が首位打者を獲得している。仮に今シーズンも右打者が首位打者を獲得すると、1994年~1996年のパウエル(中日)以来で22年ぶりとなる。

 また、宮崎と坂本以外の右打者が獲得し、「異なる3打者による3年連続右打者」となれば、それはセ・リーグ史上初のできごとだ。


 パウエルのように同一打者を含む3年連続は他にもある。1959年から1966年までの8年間は、ともに右打者の長嶋茂雄(巨人/1951年~1961年、1963年、1966年)、江藤慎一(中日/1964年、1965年)がタイトルをほぼ独占。1959年から1961年に長嶋が3年連続、1963年から1966年で長嶋、江藤のふたりで4年連続を記録しているのだ。この他に長嶋は1971年にも首位打者を獲得しており、通算6度と右打者による最多記録保持者でもある。

 今シーズン、宮崎と坂本を除いた右打者ではマギー(巨人)、ロペス(DeNA)、鈴木誠也(広島)らが首位打者争いの候補となるだろう。また、山田哲人(ヤクルト)、長野久義(巨人)、菊池涼介(広島)ら過去に実績を残した選手にもチャンスはある。

 加えて、ロサリオ(阪神)のような未知の実力を秘めた外国人選手も控えている。もちろん、左打者の大島洋平(中日)、丸佳浩(広島)らもタイトルを狙ってくるはずだ。

 セ・リーグの首位打者史に、新たな歴史は生まれるのか。今年のセ・リーグ首位打者争いから目が離せない。


【過去10年の首位打者】
▼ 2008年
セ:内川聖一(横浜/.378)右打ち
パ:リック (楽天/332)右打ち

▼ 2009年
セ:ラミレス(巨人/.322)右打ち
パ:鉄 平 (楽天/327)左打ち

▼ 2010年
セ:青木宣親(ヤクルト/.358)左打ち
パ:西岡 剛(ロッテ/.346)両打ち

▼ 2011年
セ:長野久義(巨人/.316)右打ち
パ:内川聖一(ソフトバンク/.338)右打ち

▼ 2012年
セ:阿部慎之助(巨人/.340)左打ち
パ:角中勝也(ロッテ/.312)左打ち

▼ 2013年
セ:ブランコ(DeNA/.333)右打ち
パ:長谷川勇也(ソフトバンク/.341)左打ち

▼ 2014年
セ:マートン(阪神/338)右打ち
パ:糸井嘉男(オリックス/.331)左打ち

▼ 2015年
セ:川端慎吾(ヤクルト/.336)左打ち
パ:柳田悠岐(ソフトバンク/363)左打ち

▼ 2016年
セ:坂本勇人(巨人/.344)右打ち
パ:角中勝也(ロッテ/339)左打ち

▼ 2017年
セ:宮崎敏郎(DeNA/.323)右打ち
パ:秋山翔吾(西武/.322)左打ち



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