コラム 2018.02.05. 17:40

“タイトルホルダー打線”でヤクルトがペナントレースをかき回す!

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2011年のオールスターに選出されたヤクルトの(左から)青木、バレンティン、畠山=東京ドーム

8つの個人タイトルを誇る青木が復帰


 2012年からメジャーで活躍していた青木宣親(前メッツ)が古巣・ヤクルトへの復帰を決断。2015年のリーグ制覇から一転、2017年には球団ワースト記録を更新する96敗を喫するなど、チームの低迷に嘆くヤクルトファンを一気に色めき立たせた。

 青木のメジャー通算成績は、6年間で759試合、打率.285、33本塁打219打点98盗塁。日本時代を知るファンからすれば物足りなく感じる部分もあるかもしれないが、世界最高峰の舞台での数字と考えれば素晴らしいもの。日本でならまだまだ打率3割を狙う力もあるだろう。

 2015年、ヤクルトが14年ぶりのリーグ制覇をつかんだ原動力は間違いなく打撃である。他球団に若干見劣りする投手力を強力打線で見事にカバーした。この年のセ・リーグ個人タイトルはヤクルトの野手が独占。川端慎吾が首位打者と最多安打のタイトル、畠山和洋が打点王に輝いたほか、山田哲人に至っては本塁打王、盗塁王、最高出塁率と、ひとりで3つのタイトルを獲得した。しかも、この年は60本というシーズン本塁打歴代最高記録を誇るバレンティンをケガで欠いての結果だった。

 この打線に青木が加わる。言うまでもなく、プロ2年目の2005年にいきなり202安打を放って最多安打のタイトルに輝くなど、過去8年間の日本プロ野球生活で8つの個人タイトルを獲得した稀有な好打者である。


個人タイトル獲得数ではヤクルトが断トツ


 その個人タイトルに注目してみたい。青木がはじめて個人タイトルを獲得した2005年から2017年までの個人タイトル獲得数をセ・リーグの現所属球団別にランキングしてみた。例えば、2005年のパ・リーグ盗塁王には当時ロッテの西岡剛が輝いたが、現所属球団である阪神の数字として加算するという具合だ。

【セ現所属球団別個人タイトル獲得数ランキング】
※2005年〜2017年の首位打者・本塁打王・打点王・最多安打・盗塁王・最高出塁率のタイトル延べ獲得数
1位 ヤクルト 22
2位 阪神 13
3位 巨人 9
4位 広島 8
5位 DeNA 6
6位 中日 2

 意外にも広島とDeNAが伸びないのは、所属選手の個人タイトル獲得が近年に偏っているから。阪神は、西岡のほか、福留孝介やオリックス時代の糸井嘉男など移籍組の数字により2位となった。そして、ヤクルトはといえば、青木の復帰もあってまさにぶっちぎりのトップ。しかも、坂口智隆がオリックス時代に獲得した最多安打以外は全てヤクルト所属選手によるものである。

 当然、選手の力は年齢を重ねるにつれて衰えていく。これが現時点のヤクルトの打撃力が抜きん出たものだということを表すものではない。とはいえ、それだけの高いポテンシャルを持つ選手が数多く所属しているということには違いなく、対戦相手に与える脅威は相当なものだろう。

 昨季、ヤクルト投手陣はリーグワーストのチーム防御率4.21を記録してしまった。その投手力を急激に向上させることは容易ではないだろう。であるならば、やはり2015年のように打ち勝つ野球で他球団を蹴散らすしかない。ケガさえなければそれも十分に可能な打撃陣のはず。青木の復帰で役者は揃った。いきなりのV奪還とはならないにしても、タイトルホルダーたちが居並ぶ強力打線でペナントレースをかき回すような大暴れを演じてもらいたい。


文=清家茂樹(せいけ・しげき)

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