コラム

「意外な」達成者に超レア記録保持者も! サイクルヒット・トリビア

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ソフトバンクの柳田悠岐

柳田悠岐が史上65人目の偉業達成者に!


 4月21日、柳田悠岐(ソフトバンク)が、サイクルヒットを達成した。日本ハム戦に臨んだ柳田は、初回にいきなり4号ソロをマーク。その後、中前打、フェンス直撃の二塁打、再び中前打とヒットを重ね、迎えた8回の第5打席。真ん中に入ってきた甘いボールをとらえると、打球は右中間を破りフェンスにまで到達。中堅・西川遥輝が送球体勢に入ったとき、柳田はまだ二塁の手前にいた。だが、大差でリードしていた試合展開もあってか、大きなストライドで二塁を蹴ると三塁を狙う。タイミングとしてはアウトだったものの、中継に入った中島卓也の送球が猛然と三塁へ滑り込む柳田の背中に当たるというラッキーも重なりセーフ。見事、史上65人目70度目の偉業達成者となった。

 その人数からも明白なように、サイクルヒットは非常にレアな記録だ。当然、運にも大きく左右される。スピードとパワーを兼ね備えた名プレーヤーながらサイクルヒットは未達成ということもあれば、逆に意外な選手が達成しているケースもある。勝手ながら、1990年以降の「意外な」サイクルヒット達成者を挙げてみる。

【「意外な!?」サイクル達成者】※1990年以降
藤本博史(ダイエー):90年7月7日・日本ハム戦
中村紀洋(近 鉄):94年9月18日・日本ハム戦
細川 亨(西 武):04年4月4日・日本ハム戦
ズレータ(ロッテ):07年9月22日・楽天戦

 サイクルヒットの希少性は、三塁打の出にくさによるもの。過去、サイクルヒット達成にリーチをかけながら、三塁打を打つことができず未達成に終わったケースは数知れない。意外な達成者に挙げた4人(ここでは1990年以降に限定)も、スピードに難があると思われる選手たちだ。強打で鳴らした藤本博史(ダイエー)や中村紀洋(近鉄)、ズレータ(ロッテ)も、通算三塁打数はそれぞれ10本、13本、3本と多くない。


わずか5人の“ナチュラルサイクルヒット”達成者


 また、レアなサイクルヒットのなかでもさらにレアなのが“ナチュラルサイクルヒット”と呼ばれるもの。単打、二塁打、三塁打、本塁打の順でヒットを記録するものだ。これは過去に5人の達成者しかいない。

【ナチュラルサイクルヒット達成者】
藤村富美男(阪 神):50年5月25日・広島戦
近藤和彦(大 洋):61年7月8日・阪神戦
得津高宏(ロッテ):76年4月17日・太平洋戦
岡村隆則(西 武):85年5月22日・ロッテ戦
村松有人(ダイエー):2003年7月1日・近鉄戦

 ちなみに、村松有人(ダイエー)がナチュラルサイクルヒットを達成した2003年は、なんと1年に5人(オーティズ、福留、稲葉、村松、桧山)ものサイクルヒット達成者が生まれた。しかも、村松と同日に稲葉篤紀(ヤクルト)が、その翌日には桧山進次郎(阪神)が達成するという、奇跡としか言いようがないシーズンだった。


文=清家茂樹(せいけ・しげき)
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