コラム

あの2人が10割!12球団盗塁成功率ランキング

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19日の広島戦で安打を放つ山田哲人=マツダ

山田哲人の快足と技術がもたらした先制劇


 山田哲人(ヤクルト)が自慢の足で魅せた。

 5月19日の広島戦、先頭打者・山田のバットが相手先発・大瀬良大地の初球をとらえると、打球は三塁手のグラブを弾いて左前に達した。一塁走者となった山田の足を気にする大瀬良は何度となく牽制するも、山田は二死後、その警戒を物ともせずスタート。際どいタイミングではあったが、二塁手・菊池涼介のタッチをかすめるように間一髪で右足をねじ込んで見事二盗に成功した。

 その後、4番・バレンティンが四球を選ぶと、5番・坂口智隆の中前打で悠々と先制のホームを踏んだ。結局、試合には敗れてしまったが、先頭打者から始まる初回に高い出塁率とスピードを誇る山田がもたらした理想的な得点であった。今シーズン、ヤクルトは山田が出塁して盗塁をし、そこから得点に絡めていくシーンを何度も見せている。

 これで今季の山田の盗塁は11。現在、神里和毅(DeNA)、京田陽太(中日)と並ぶリーグトップの数字である。ただし、神里、京田のふたりと山田には大きなちがいがある。山田の盗塁死はここまでゼロ、盗塁成功率は10割だ。一方の神里、京田の盗塁成功率はというと、それぞれ.733、.786。決して悪い数字ではないが、盗塁死ゼロの山田と比べると見劣りしてしまう。

 ここで、今季5盗塁以上の選手たちの盗塁成功率ランキングを見てみよう。

【盗塁成功率トップ10】※5盗塁以上
1位:山田哲人(ヤクルト) 1.000(11盗塁/0盗塁死)
1位:柳田悠岐(ソフトバンク)1.000(9盗塁/0盗塁死)
1位:野間峻祥(広島) 1.000(5盗塁/0盗塁死)
1位:島内宏明(楽天) 1.000(5盗塁/0盗塁死)
5位:西川遥輝(日本ハム) .938(15盗塁/1盗塁死)
6位:糸井嘉男(阪神)   .889(8盗塁/1盗塁死)
6位:植田海(阪神)    .889(8盗塁/1盗塁死)
8位:金子侑司(西武)   .875(14盗塁/2盗塁死)
8位:大島洋平(中日)   .875(7盗塁/1盗塁死)
10位:中島卓也(日本ハム) .857(6盗塁/1盗塁死)


プロの高度な技が凝縮したプレー


 盗塁成功率10割を誇るのは、山田のほか、柳田悠岐(ソフトバンク)、野間峻祥(広島)、島内宏明(楽天)の4人。2015年に山田とともにトリプルスリーを達成した柳田はさすがといったところ。

 フレッシュな選手として目を引くのが、プロ4年目の今季、初の開幕一軍入りを果たした植田海(阪神)。ここまで28試合の出場ながら、全39試合にスタメン出場している糸井と並ぶ8盗塁を記録。例年、盗塁の少なさを指摘されることが多いチームに貴重な機動力をもたらしている。

 ちなみに、5盗塁以上を記録している21選手のなかでのワーストは唯一7割を切ってしまっている田中広輔(広島)の.588(10盗塁/7盗塁死)。アウトカウントなどの状況にもよるが、成功率が7割に満たなければ、盗塁は戦術として非効率的とも言われる。チームの不動の先頭打者だけに、もう少し成功率を高めたいところだ。

 盗塁を成功させるには、走力はもちろん、投手の癖を見抜き隙を盗む観察力、スタートやスライディングの技術など、さまざまな能力が必要とされる。山田をはじめとした盗塁成功率上位に君臨する選手たちが出塁したときこそ、そのプロの技に酔いしれよう。

【盗塁数トップ10】
1位:西川遥輝(日本ハム)15盗塁/1盗塁死(.938)
2位:金子侑司(西 武) 14盗塁/2盗塁死(.875)
3位:中村奨吾(ロッテ) 13盗塁/5盗塁死(.722)
4位:源田壮亮(西 武) 11盗塁/2盗塁死(.846)
4位:荻野貴司(ロッテ) 11盗塁/2盗塁死(.846)
4位:山田哲人(ヤクルト)11盗塁/0盗塁死(1.000)
4位:神里和毅(DeNA)  11盗塁/4盗塁死(.733)
4位:京田陽太(中 日) 11盗塁/3盗塁死(.786)
9位:外崎修汰(西 武) 10盗塁/2盗塁死(.833)
9位:田中広輔(広 島) 10盗塁/7盗塁死(.588)

※数字は5月20日終了時点


文=清家茂樹(せいけ・しげき)
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