コラム 2018.05.29. 23:00

大谷のライバル?ア・リーグで躍動するルーキーたち

無断転載禁止
エンゼルス・大谷翔平

新人王への道


 “打者・大谷翔平”がここに来て不振に陥っている。

 田中将大との注目対決もあったヤンキースとの3連戦は9打数無安打・5三振。ヤンキースタジアムで快音は聞かれず、打率もついに3割を切った。

 一方、“投手・大谷”は5月に入ってから徐々に調子上向きだ。

 最近3試合は2勝負けなし、防御率は2.25という好成績。予想されていた田中との投げ合いは回避となるも、次回は現地時間30日(日本時間31日)のタイガース戦で今季8試合目の先発登板が予定されている。

 開幕から投打でスポットライトを浴びている大谷。“二刀流”を貫くため、現状の起用法では規定打席や規定投球回に達しない可能性が高く、首位打者や最優秀防御率といったタイトルの獲得は難しい。それでも、本当にメジャーの舞台で2つを並行してこなしているうちに、大谷に対しての見方も大きく変わってきた。インパクトという点では大きなアドバンテージがあるだけに、新人王という大きな目標も現実味を帯びてきている。

 そこで、今回は大谷と同じア・リーグで新人王の資格を持っている選手に注目。大谷の“ライバル”となりそうなルーキーたちをピックアップしてみた。


今年は本命不在


 野手では、ヤンキース勢の活躍が目立つ。

 三塁手のミゲル・アンドゥハー(23歳)は、ア・リーグの有資格者で唯一規定打席に到達。打率.292、5本塁打、18打点は大谷の打撃成績とほぼ同じだ。二塁打の数がチームトップの15本と多く、メジャーの水に慣れてくれば、さらに本塁打数も増加していくだろう。

 また、打撃面でアンドゥハー以上のインパクトを残しているのが、チームメートで二塁手のグレイバー・トーリス(21歳)だ。メジャーデビューは4月下旬と遅かったため規定打席には到達していないが、ここまで打率.317、9本塁打、24打点をマーク。長打率(.606)はアーロン・ジャッジをも上回っている。加えて足も速く、盗塁数が増えてくれば、新人王を争ううえで大谷の最大のライバルとなりそうだ。

 投手では、規定投球回に達しているア・リーグの選手は一人もいない。新人投手で最も多い勝利数を誇るのがレッドソックスのエクトル・ベラスケス(5勝0敗)。2016年までメキシカン・リーグでプレーしていたという遅咲きの29歳だ。

 ただし、今季は13試合に登板しているが、そのうち先発は2試合(2勝0敗)だけ。3勝は救援時に挙げたものである。防御率は2.15と安定しているだけに、今後ローテーションに定着して13~15勝挙げられれば、新人王の有力候補になってもおかしくない。

 ツインズのフェルナンド・ロメロは、大谷と同じ1994年生まれの23歳。5月にメジャーデビューを果たすと、ここまで5試合に投げて2勝1敗、防御率1.88を記録している。なお、現地時間13日のエンゼルス戦では大谷と投げ合い、5イニングを1失点に抑えた(メジャー3試合・16イニング目で初失点)。今後のさらなる活躍に期待がかかる。


 今回は野手と投手、合わせて4人の名前を挙げたが、今季は昨年のジャッジのような絶対的な存在はいない。ア・リーグの新人王争いは大谷が中心となることは間違いないだろう。

 果たして、大谷はメジャー1年目の爪痕を“新人王”という形で残すことはできるだろうか…。


文=八木遊(やぎ・ゆう)


【PR】「ABEMA」ならドジャース戦、パドレス戦が毎日視聴可能!

ABEMA × MLB

「ABEMA」とは、好きな時間に好きな場所で、話題の動画を楽しめる新しい未来のテレビ。登録不要でドジャース戦を含む様々なコンテンツが無料で視聴できます。ただし、無料配信は一部のため、日本人メジャーリーガーの活躍をすべて観るなら「ABEMAプレミアム」月額960円(税込)への加入がおすすめ。

POINT

① ABEMAプレミアムならすべてのドジャース戦が視聴可能!TV視聴も可能!

追っかけ再生、見逃し配信などうれしい機能が充実!

③ 初めてABEMAプレミアムに登録する方は2週間無料!

ポスト シェア 送る

もっと読む

  • ALL
  • De
  • 西