コラム

交流戦MVP選手は誰の手に!?「持ってる男」のその後はいかに?

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7日の阪神戦で右中間に同点三塁打を放つ吉田正=甲子園

今年の交流戦は稀に見る激戦に


 5月29日からはじまった今季のプロ野球交流戦も残すは延期試合のみ。6月20日で全日程が終了する。

 例年どおり、パ・リーグ各チームが上位に食い込むなかで、交流戦前まで低迷していたヤクルトが勝率1位という意外な結果に。6月16日の時点では、6位につけていたロッテにまで優勝する可能性があったという、交流戦はじまって以来の大混戦だった。こうなると、気になるのが交流戦MVPの行方である。

 以前は、優勝チームから1名が選ばれていたMVPだが、2015年からは「勝ち越しリーグの勝率第1位球団から1名を選出」することになったため、今年は交流戦最高勝率のヤクルトではなく、パ・リーグのチームからMVPが選出されることになる。

 そんな交流戦のMVP選手に与えられる賞金は200万円。オールスター前に“ボーナス”を手にする「持っている選手」は、その後どのような成績を残してきたのだろうか?


交流戦MVPのその後


過去5年(2013年~2017年)の交流戦MVPに選ばれた選手の交流戦前・交流戦・交流戦後の成績をそれぞれ並べると、以下のようになっている、

▼ 2013年 長谷川勇也(ソフトバンク)
・交流戦前成績:37試合
打率.294(153-45)3本塁打、13打点、2盗塁
・交流戦成績:24試合
打率.418(98-33)3本塁打、18打点、5盗塁
・交流戦後の成績:83試合
打率.340(329-112)13本塁打 52打点、5盗塁

▼ 2014年 亀井善行(巨人)
・交流戦前成績:出場なし
・交流戦成績:16試合
打率.356(59-21)3本塁打、10打点、2盗塁
・交流戦後の成績:53試合
打率.276(181-50)5本塁打、16打点、1盗塁

▼ 2015年 柳田悠岐(ソフトバンク)
・交流戦前成績:45試合
打率.356(174-62)8本塁打、30打点、5盗塁
・交流戦成績:18試合
打率.429(63-27)5本塁打、10打点、5盗塁
・交流戦後の成績:74試合
打率.351(265-93)、21本塁打、59打点、22盗塁

▼ 2016年 城所龍磨(ソフトバンク)
・交流戦前成績:26試合
打率.282(39-11)1本塁打、6打点
・交流戦成績:15試合
打率.415(53-22)5本塁打、12打点、6盗塁
・交流戦後の成績:43試合
打率.107(56-6)0本塁打、1打点、5盗塁

▼ 2017年 柳田悠岐(ソフトバンク)
・交流戦前成績:47試合
打率.280(161-45)8本塁打、32打点、9盗塁
・交流戦成績:18試合
打率.338(71-24)7本塁打、23打点、3盗塁
・交流戦後の成績:65試合
打率.324(216-70)16本塁打、44打点、2盗塁

 大幅に成績を下げているのは2016年の城所龍磨のみで、それ以外の選手は交流戦後も好成績を残している。なかでも特筆すべきは、MVPを唯一複数回受賞している柳田悠岐。2015年は交流戦後も打ちまくって首位打者を獲得したのと同時に、トリプルスリーを達成。そして2017年はタイトルこそ獲得できなかったが、交流戦前はイマイチ波に乗れなかった打撃がその後は一気に勢いを増した。


今年の交流戦MVP候補は!?


 前述したように今年は上位陣が混戦模様。パ・リーグの勝率第1位は、11勝6敗(勝率.647)のオリックスが一歩リードしているものの、ソフトバンク、西武、ロッテの3球団(10勝7敗)にも勝率1位の可能性は残されている。

 過去の傾向を見ると、打者はいずれも打率.330以上で、交流戦での打率も上位5位までに入っている。また、試合数の変化もあり近年は現れていないものの、投手の場合は勝敗を左右する先発投手が獲得することが多いということを考えると、交流戦期間中にどれだけ勝ち星を稼げたかも重要なポイントになるだろう。

 これらの点を踏まえると、候補は以下の選手になる(※成績は2018年6月17日終了時点)。

▼ オリックス(11勝6敗)
【投手】西 勇輝
3試合:2勝1敗 防御率2.25
【野手】吉田正尚
17試合:打率.385 3本塁打 9打点

▼ ソフトバンク(10勝7敗)
【投手】バンデンハーク
3試合:2勝1敗 防御率2.70
【野手】上林誠知
17試合:打率.284 6本塁打 1打点 2盗塁

▼ 西武(10勝7敗)
【投手】菊池雄星
3試合:2勝0敗 防御率0.86
【野手】秋山翔吾
17試合:打率.360 3本塁打 14打点 2盗塁

▼ ロッテ(10勝7敗)
【投手】石川歩
3試合:3勝0敗 防御率0.83
【野手】角中勝也
17試合 打率.391(64-25)1本塁打、10打点、1盗塁

 それぞれのチームで過去の傾向に合わせ、チーム内の首位打者とチーム内の最多勝or防御率1位を抜粋してみた。

 今季は交流戦の最高勝率チームではなく、リーグ合計の勝ち星で上回るパ・リーグ側の勝率1位チームからMVP選手が出るという初めての事例。果たして、どの選手が選ばれることになるのか!? 残り1試合の結果と共に各選手の活躍からも目が離せない。


文=福嶌弘(ふくしま・ひろし)
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